自由工房杯ロボット相撲大会レポート

2010年11月7日(日)、大阪電気通信大学寝屋川キャンパスの自由工房にて、MCRオープンセミナーと同時に自由工房杯ロボット相撲大会が開催されました。テクノフェア、学園祭も開催されていて多くの方が見学に来られていました。
 自由工房杯には、大阪電気通信大学自由工房から7台、和歌山県立紀北工業高校から5台の計12台が出場しました。試合は、自立型ラジコン型混合で3つのグループに別れて予選トーナメントを行い、勝ち抜いた3台が決勝戦で総当り戦という形式で行いました。全国大会まで2ヶ月を切り、本番さながらの緊張感ある大会となりました。
 結果は、自由工房のロボット相撲メンバーが上位3位を独占しました。
 参加してくださった紀北工業高校のみなさんと、大学祭もみてまわり懇親を深め楽しい時間を過ごしました

試合結果

優勝
大電通智(畠中一輝さん:技術講師)
準優勝
大電通平侍(平窪一貴君:電子工学科4年)
3位
心太(魚井成晃:機械工学科1年)


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スナップ




大会の感想〜自立型

畠中 一輝さん

「大電通智」で出場し、優勝しました。
 調子はあまりよくありませんでした。ロボットには手を加えていないのに、大会の数時間前と比べて、目に見えてわかるぐらいスピードが遅くなり、全体的に動きが重たくなっていました。逆にそのおかげで白線で確実にとまることができました。
 1回戦目は、フライングを意識しすぎて出遅れ1本とられました。しかし3本目では修正し、勝つことができました。
 2回戦目、1本目は待ちモードで相手が攻撃に来たところをすくい、押し出す戦い方でいきました。すくうことはできましたが、相手を押すことができませんでした。相手がラジコン型なので、押し合いの間に逃げられて、逆に1本とられました。2本目からは角狙いで攻め、相手が自滅して1本とり返しました。3本目も角狙いで行き、押し出し勝つことができました。
 3回戦目、相手は平窪さんの「大電通平侍」でした。自立型との対戦なので、センサー対策の旗をつけて試合に挑みました。1本、2本目ともに相手の出方を待ち、旗で惑わし勝つことができました。
 4回戦目、相手は旗がついている後輩のマシンでした。最初は、相手ロボットの旗が降りる前に角を取りにいく作戦で行きました。しかし、どちらも押し出せず5回くらい取り直しになりました。最後は、相手がこちらを向く前に押し出すことができ1本とりました。2本目は、後ろに下がり旗を倒して待ち、相手が旗の方に行くような作戦でうまく行き勝つことができました。
 今回はマシンの調子を確認し、調子の悪いところを見せないようにして戦いました。それがうまくいったので優勝することができたと思います。全体的に調子が悪かったので、これからバグを取って常にベストな状態を保てるように調整していきたいです。

平窪 一貴君(電子工学科4年)

「大電通平侍」で準優勝しました。今大会での勝因は、前から行っていたマシンプログラムでのセンシングの改良が、うまく動作したことだと思います。いままでよりも、早く相手のいる場所に向けていたと思います。
 一方で敗因は、初動時の作戦選択を間違えたことです。今回の大会では、変更したプログラムのデータを取ることに注目していたため、少し単純な攻め方をしていました。あの場面では、もっと特殊な行動を行った方がよかったと思います。

魚井成晃君(機械工学科1年)

 今回、初めて自由工房杯ロボット相撲大会に出場し、3位に入賞しました。
 土曜日から、マシンの調子が少し悪かったのですが、悪い点を出さないような立ち会いや作戦を使いトーナメントを勝ち上がることが出来ました。
 決勝総当たり戦は、自由工房のメンバーだけの試合となりました。総当たり戦の1試合目は畠中さんの「大電通智」で、すぐに旗を破られた上、ロボットの調子が悪い所が出ていまい負けました。
 総当たり戦の2試合目は平窪さんの「大電通平侍」です。ロボットの調整する時間もないまま試合をしました。この時、補助員に大林さんが付いてくれました。試合の中で、「大電通平侍」の武器を折ることが出来たので、勝てる! と思いました。しかし、こちらの武器も機能せず、また旋回能力も落ちて来たため、負けてしまいました。
 12月の全国大会までに、今回調子が悪かった所を直していきたいです。

山中拓也君(電子機械工学科2年)

今回の自由工房杯では、平窪さんの「大電通平侍」と対戦し、一回戦敗退してしまいました。敗因はヤリの精度・マシンの作戦など、ハード面・ソフト面に甘さがありました。自分自身の取り組みに厳しさが足りなかったと思います。次は、もっと気を引き締めていこうと思います。

大会の感想〜ラジコン型

富田信君(電子機械工学科2年)

全国大会を6週間後に控えた貴重な大会でした。相手ロボットは、紀北工業高校の自立型でした。
「刃蒼」の調整を充分に済ませ、いつもどおり角を取る作戦で挑みました。しかし1本目は、始まりと同時に土俵の反対側まで走ってしまいそのまま落ちてしまいました。2本目は相手の角を取れる角度でロボットを置き、角を取りに行ったのですが、1本目はがれかけていたブレードが飛んでしまい反則をとられ負けてしまいました。
充分にチェックはしたつもりにも関わらず、つまらないミスで敗退してしまいました。全国大会では、さらに念入りにチェックをするように気をつけたいと思います。

大林 尭史(電気電子工学科2年)

今回の自由工房杯は、「迅雷」で優勝する気でのぞみました。
対戦相手は、あまり攻めてこないタイプだったので自分から積極的に攻めて行きました。相手のブレードに自ら乗りあげるというミスがあったものの、1回戦はなんとか勝つことができました。
2回戦は、同じ自由工房の畠中さんの「大電通智」と当たり、2本終わって1対1としたものの、最後は「大電通智」が出てくるだろうと予想し待ちに徹していたのに、反応することができず押し切られて負けてしまいました。
あまり勝つことができませんでしたが、緊張のあるいい試合ができてよかったと思います。

石川聖卓君(電子機械工学科1年)

今回の自由工房杯では、2回戦で平窪さんの「大電通平侍」にあたり負けてしまいました。
1回戦は、紀北の方とあたりましたが、1本目は動きを見られて負けてしまいました。しかし、2本目のときに相手の電池が切れて運良く勝ちを拾うことができました。
2回戦の対戦相手「大電通平侍」とは、今までも練習で少し勝負をした事があります。その経験を活かしていこうと思ったのですが、作戦を失敗して1本目は押し出されてしまいました。2本目も作戦を失敗し、正面から当たってしまい、ブレードが負けて押し出されました。
 2本目の取り直しで、2本目の押し出されたときにブレードが曲がり、土俵に刺さってしまい思い通りに動きませんでした。自分の確認ミスで負けてしまいました。
 今回の反省点は、作戦がまだまだ甘いのと実際にやってはならないマシンの確認ミスがあったことです。大会参加は、全国大会前のとても良い刺激になりました。この反省を生かして頑張りたいと思います。

外部参加者の感想

  • 本番に近い形で、試合がきてよかったです。
  • ロボットの動作確認ができました。
  • 緊張感のある試合ができました
  • また開催してください!

林 雄一さん(技術講師)からメッセージ

このような大会の機会というのはなかなかなく、マシンの動作確認も含めて人間にも経験値のプラスになります。結果も、上位を自由工房メンバ独占という非常に良いものになりました。マシンの安定した調子を維持するのは難しいことです。日々の調整を怠らず、全国大会でも活躍して欲しいと思います。