「電通大杯 ヒト型レスキューロボットコンテスト 2012」レポート

11月4日(日)、大阪電気通信大学のテクノフェアの一環として、駅前キャンパスにおいて「電通大杯 ヒト型レスキューロボットコンテスト 2012」が開催されました。自由工房からは4名が出場し、荒柴祥太君(情報工学科4年)が、搭載カメラ遠隔操縦によるレスキューに挑戦し3位に入賞しました。

競技準備、運営には自由工房のメンバーが協力しました。多く方に参加いただき、楽しいイベントになりました。


競技フィールド図

公式サイト

メディア掲載

参加者大会感想

荒柴祥太君(情報工学科4年)

今回の大会が、学生生活最後の大会になりました。この1年間は、研究や就職活動等で忙しく、時間的にも難しい中での出場でしたので、ハードウェアの大きな仕様変更はせず、細かなマイナーチェンジにとどまりました。

「あすらRC+」の変更点としては、カメラを使った救助を行いやすくするため、ロボットの肩にカメラ用のアームを取り付け、ロボットの上部から広い視野を確保できるよう改良を行いました。

また、カメラを可動できるよう、アームにサーボモータをとりつけました。これにより前方を見たり、足元を見る事ができるようになり、さらに視野が広がりました。

ロボットの動き自体は、昨年とほぼ同じですが、前回は使用しなかったモーションを削除したり、プログラムを改良して操作をより簡単にし、競技中の操作ミスが起きないよう工夫しました。

練習では余裕をもってクリアできていたのですが、実際の大会ではタイムアウトになってしまい、一度も救助を成功することができなかった事が心残りです。原因は、モーションの数を減らした事で、操作ミスはなくなりましたが、多様な事態に柔軟に対応できなくなってしまった事があると思います。

また、ファイナルでチャレンジしたカメラのみの救助活動はロボットの状態がわからず、機体の重心が狂っていた事になかなか気づきませんでした。機体の重心がくるってしまうとほぼすべてのモーションに支障が出てしまい、思うように動けませんでした。

いずれも、練習では起きなかった事態が起き、それに冷静に対処する事ができなかったこともが原因にあると思います。

三谷峻生君(メディアコンピュータシステム学科1年)

今回はバトルではなくレスキューを目的にした大会だったのでいつもと勝手が違って戸惑いました。ロボットは、榧木方俊さん(メディアコンピュータシステム学科3年)がバトル用に作成した「Ostwind」の手を伸ばして、出場しました。

バトルのようなおおざっぱなモーションを作っても意味がなく、細かい動きを正確にロボットにさせないといけないので、モーションを作るのにいつもより時間がかかりました。また、操縦にも神経を使わなければいけませんでした。

結果は、要救助者を救出することはできませんでした。ファイナルには進めましたが、バッテリー切れのトラブルでリタイアしてしまいました。散々な結果だったので来年はあまり出たくありません。

もし出るとしたら、しっかりと準備をして参加したいです。大会会場の雰囲気は良くて楽しかったのがよかったです。

杉本大樹君(メディアコンピュータシステム学科2年)

今回は今まで出場していたバトル系の大会ではなく、ロボットに繊細なモーションを要求されるレスキューコンテストでした。モーションを作りこむのがとても難しいと感じました。バトル系の大会にしか出たことのない自分にとっては、とてもいい経験になりました。

残念ながら大会の成績は悪かったです。主な原因は、競技中にステージ台の上から床に落下してしまったことです。このときに、ロボットの右足首パーツが破損してしまいました。

次回は、落下や転倒しても壊れにくいようロボットになるよう少し改修しようと思います。また、操縦技術もまだまだなので、その辺りも練習していきたいです。

中村 介君(機械工学科2年)

1ヶ月ほどこのヒト型レスコンに時間をかけましたが、様々なことがありました。

開始当初はロボットの動作コマンド表の作成、救助コマンドの改善、そして実践的な練習を繰り返せば無事に大会当日を迎えることができるだろうと思っていました。しかし、練習中にロボットを落としてしまい、そのときにサーボモータのセンター値にズレが生じ、そこからロボットの復旧作業に時間を割くことになりました。しかし、自分がロボットの調整用ソフトに慣れていなくて、去年同じロボットの操縦者であった斉藤佑一さんと中村祐一さんの二人を中心に、多くのことを手伝ってもらいました。おかげで何とか、ほぼ以前と同様の状態に戻すとことができました。

しかし、ロボットを落としたことを契機に他の部分でも問題が生じ、整備不良が目立ちました。これらのことで予定よりも1週間ほど遅れてようやく練習を再開することができて、大会当日を迎えることができました。

大会の結果としてはファイナルミッションに出場という結果を残すことになりました。この結果には自分のできる限りのことができたので、自分は満足しています。けれど、自分と同じキットロボットKHRシリーズを使って、ヒト型ロボットプロジェクトの荒柴さんが入賞をしました。荒柴さんの「あすらRC+」はとてもきれいな動作をしており無駄がなかったので、来年はそれを目標として頑張ります。

スタッフ感想

鮫島智樹君(電子機械工学科2年)

ヒト型レスコンの手伝いでは、僕は受付と呼び込みをやっていました。受付ではレスキューホイッスルの販売もしていて、最初は売れるかどうか心配でしたが、来てくれた人には意外に買ってくれる人がいて、最終的には40個ほど売れたのでよかったです。

ヒト型レスコンを見に来てくれた人もたくさんいて、狭い教室ではありましたが、その教室がいっぱいになるほど人が来てくれました。

呼び込みでは、1階の入り口あたりで、呼び込みをやっていました。最初はちゃんとできるか不安でしたが、興味を持ってくれる人も結構いて、多くの人が入ってくれたので良かったです。

最初はどうなるかなと思いましたが、無事に終わってよかったです。

上殿泰生君(機械工学科3年)

私は今回の人型レスコンで計測係をやりました。会場に設置したモニターにタイマーを表示し、スタートと同時に時間を計りました。制限時間6分を計り、時間に合わせてベルを鳴らす役割を果たしました。(残り半分で1鈴、残り1分で2鈴、タイムアップで多鈴をならしました)

役割の中で競技をずっと見続けていたのですが、多くのマシンがタイムオーバーになっているのをみて自分のことのように悔しかったです。逆に、制限時間内にミッションをクリアした選手がいれば自分がやりとげたかのように嬉しかったです。

反省点としましては、アプリを用いてベルをならしていたのですが、私の操作ミスで規定時間と違う時にベルを鳴らして皆さんを混乱させてしまったことです。時間管理を任されている身としてはとても申し訳なく思います。

人型レスコンでは1回生からずっと裏方仕事をしていました。カメラ撮影・誘導・売り子などをしていましたが、今回の役割は今までに増してとてもやりがいのある仕事でした。来年も機会があればかかわっていきたいと思います。

中村祐一君(電子機械工学科3年)

ヒト型レスコンスタッフで、私の役割は映像補助係でした。映像補助は、USTREAM配信で使用するカメラを遠隔操作で動かし、競技中のロボットを随時追いかけました。

去年も同じ係でしたが、今年は思うように動かすことができませんでした。それは、去年、カメラ操作をしていた時は会場の隅で操作していて直接ロボットの状況を見ることができなかったので、カメラのみで観覧していました。そのおかげで、止まることなくロボットを追いかけることができました。

しかし,今年は目の前でロボットが動いていて、さらに興味深いシーンなどは気になって直接目で見てしまうため、すっかりカメラ操作を忘れてしまう事態が発生しました。そのような不手際はありましたが、何とか上手くできたと思います。

大会の運営をお手伝いできて、とても良い経験ができたと思います。これからも機会があればしてみたいと思います。

魚井成晃君(機械工学科3年)

今回のヒト型レスコンでは、会場設置と警備をしました。会場が立地的にはあまり良くなくお客さんが来るのかどうかが心配でした。しかしながら、大会開始時間近くになると、とてもたくさんのお客さんが来ていただきました。そのため、とても忙しくしていました。

また、選手の誘導も行いましたが、選手自身が動いてくれたため、こちらは、それほど大変ではありませんでした。また、大会運営のサポートをする機会があればやりたいと思います。

スナップ