画像処理 マイコンカーラリー

画像処理MCRとは

マイコンカーラリー(MCR)は、ジャパンマイコンカーラリー実行委員会の支給する承認マイコンボードを搭載したマシンが、規定のコースを自律で完走するスピードを競います。1996年の第1回開催以来、年々参加台数が増加し、技術レベルの向上とともにタイムが短縮されています。

通常のMCRは、コース上の白線をデジタルセンサやアナログセンサで検知し走行します。それに対して、画像処理MCRは、車体にカメラを搭載し走行しながら撮影した映像をマイコンで解析し走行します。

マイコンカーラリー大会には、画像処理部門はありませんが、以前から、画像処理MCRで競技にチャレンジしている参加者がいました。

大阪電気通信大学で技官をしていらした溝上洋三氏も、その一人です。2008年に第1回電通大杯 マイコンカーラリー大会が始まった時、溝上氏から「自由工房オリジナル部門として画像処理部門を開催してはどうだろう」と提案をいただきました。

2009年には、溝上氏を講師に招き、オープンセミナーのテーマに画像処理MCRを取り上げて啓蒙活動に務めてきました。第2回電通大杯 マイコンカーラリー大会に、画像処理部門を設立。以来、画像処理MCRは自由工房独自の部門として実施しています。

画像処理MCRの目的

MCRは、コースを走行するタイムを競います。現状では、一般部門の優勝者が80.39mのコースを20秒31で走行するのに対し、画像処理MCRは完走すら難しい状態です。

大会での成績を狙うのであれば、従来のセンサー式マイコンカーの方が圧倒的に有利です。それにも係わらず、画像処理MCRにチャレンジするのは、何故でしょうか?

技術は時代とともに進化していきますが、偶然の力で進歩するわけではありません。新しい技術を開拓しようとする意志をもった技術者の熱意があって、大きく進化するのです。新しいセンサーやマイコンなどをマニュアルを読み解きながら使い方を模索するのは、難しいことです。けれど、人真似ではない新しいアイデアで課題をクリアするのは、技術者にとって一番の喜びです。

競技会に参加する目的は、大会でよい成績を残すことですが、高い志を持った技術者であれば、成績だけにとらわれることはありません。画像処理MCRを通じ、単により速いロボットの製作を目指すだけではなく、新しい技術に挑戦する楽しさを若い技術者に知って欲しいと願っています。

過去大会の資料

電通大杯 第5回マイコンカーラリー大会(2012年2月11日)

出生7台、完走1台、完走率14.3%

順位 カーネーム 選手名 所属 タイム
1位 Smart Gear2 滝田 好宏 防衛大学校 16″78
2位 lowzet 中井 智貴 大阪電気通信大学 36.1m
3位 SCITEC-i 登 弘聡 神戸市立科学技術高校 22.3m
4位 レッドレーサー 田辺 仁史 大阪府立淀川工科高校 5.1m
5位 mugen2012 大湯 健介 北海道小樽 4.0m
6位 spangle 徳永 弦久 福岡市早良区 3.1m
7位 アイチャン2012 溝上 洋三 大阪市淀川区 2.0m

※画像処理部門に関しては完走したマシンはタイムを優先しコースアウトしたマシンはコースアウトしたところのまでの距離を参照する

リンク

電通大杯 第5回マイコンカーラリー大会

電通大杯 第5回マイコンカーラリー大会参戦記

電通大杯 第5回マイコンカーラリー大会 画像処理部門参戦記

電通大杯 第5回マイコンカーラリー大会 公式記録

電通大杯 第5回マイコンカーラリー大会動画(Ustream)

電通大杯マイコンカーラリー実行委員会スタッフレポート

大会動画

滝田好宏氏(防衛大学校)の「Smart Gear2」

電通大杯 第4回マイコンカーラリー大会(2011年2月5日)

出走台数:7台、完走2台 完走率28.6%

順位 カーネーム 名前 所属 記録
1位 SCITEC-i 登 弘聡 神戸科学技術高校 1’12″27
2位 未来 林 雄一 大阪電気通信大学 1’34″52
3位 lowzet 中井 智貴 大阪電気通信大学 12.5m
4位 FireFly 田辺 仁史 淀川工科高校 11m
5位 ×トンカチ× 和田 貴大 大阪電気通信大学 4.8m
6位 mugen2011 大湯 健介 3m

リンク

第4回電通大杯 マイコンカーラリー大会

「マイコンカーラリー」オープンセミナー2010

第4回電通大杯マイコンカーラリー大会 公式記録

第4回電通大杯マイコンカーラリー大会 懇親会

第4回電通大杯マイコンカーラリー大会 動画(YouTube)

動画

「未来」林 雄一さん(技術講師)

電通大杯 第3回マイコンカーラリー大会(2010年2月6日)

出場数:13台 完走率:0.0%(ゴールしたロボットがないため、距離で計測)

順位 カーネーム 名前 所属 記録
1位 SCITECS-i 登 弘聡 神戸科学技術高校 21.69m
2位 未来 林 雄一 大阪電気通信大学 7.72m
3位 ht 田辺 仁史 淀川工科高校 7.2m
4位 出目金魚 Type_S 坂本 成一 東播工業高校 6.58m
5位 未来2 富田 信 大阪電気通信大学 6.51m

レポート
公式記録
自由工房メンバ 参戦記
大会動画
「SCITECS-i」1回目走行(WMV形式 19.1MB)


「SCITECS-i」製作者:登 弘聡氏

電通大杯 第2回マイコンカーラリー大会(2009年2月7日)

出場数:6台 完走率:0.0%(ゴールしたロボットがないため、距離で計測)

順位 カーネーム 名前 所属 記録
1位 未来 林 雄一 大阪電気通信大学 8m75cm
2位 SCITECS-i 登 弘聡 神戸市立科学技術高等学校 8m44cm
3位 e-eye-ver.1 芦野広巳 山形県立山形工業高等学校 6m30cm
4位 あいちゃん2009 溝上洋三 個人 6m18cm
5位 i君 田辺仁史 大阪府立淀川工科高等学校 5m70cm

レポート
公式記録
自由工房メンバ 参戦記
インプレスRobot Watchの記事
大会動画
「未来」1回目走行(WMV形式 11.6MB)
「未来」2回目の走行(WMV形式 14.6MB)


「未来」製作者:林 雄一氏

オープンセミナー 資料

2009年

「画像処理によるMCR基礎編」……6月27日
講師:溝上洋三氏(X線技術研究所)
講習会資料
ダウンロード


「あいちゃん2009」製作者:溝上洋三氏

「未来2009」画像処理MCR講習会……8月1日
講師:林 雄一氏(大阪電気通信大学 自由工房)
講習会資料
ダウンロード
動画
未来2009の走行(WMV形式 11.9MB)


「未来2009」画像処理MCR講習会 より

2008年

「画像処理によるMCR」……6月28日
講師:溝上 洋三氏(X線技術研究所)
講習会資料
ダウンロード
動画
溝上講師のEyeChanの走行(WMV形式,1MB)


「画像処理によるMCR」……2008年11月16日
講師:溝上 洋三氏(X線技術研究所)
講習会資料
ダウンロード


画像処理MCR リンク集

大湯健介氏のサイト

管理者名(所属) 大湯健介氏
URL http://okgnz.web.fc2.com/
サイト説明 シリアルインタフェースカメラc328-7640から画像情報を取得する処理を説明画像処理で走行するロボットに関する情報他にも、電子工作関係のTipsが充実しています。