第18回レスキューロボットコンテスト本選

2018年8月11日、12日に神戸三宮の神戸サンボーホールで「第18回レスキューロボットコンテスト本選」が開催されました。本選には全国から14チームが参加。大阪電気通信大学からは「救命ゴリラ!!」が出場し、4号機「スレイプニル」がベストロボット賞(日本ロボット学会特別賞)を授賞しました。

ベストロボット賞(日本ロボット学会特別賞)

4号機「スレイプニル」

ベストロボット賞は、ロボット工学の観点からもっとも優れたロボットに与えられます。選考理由として「非常に独創的な多脚機構(テオヤンセン機構)をレスキューに応用したロボットであり、実際にスムーズな動作による移動及び救助を実現していました。その完成度の高さを高く評価しました」とコメントをいただきました。

メンバー感想

佃 直弥(電子機械工学科3年)

1号機「ツインドラゴン」を担当しました。ツインドラゴンは、二つのハンドにより家ガレキの壁や連結ガレキの除去に役立てるところから命名しました。また、足にメカナムホイールを採用し素早い方向転換、移動を行えるようにしています。

自分たちが考え、作製したロボットがほかのロボットが救助を行うためにどれだけサポートできるのかを確かめることを目的とし、連結ガレキ、家ガレキの壁のスムーズな撤去を行うことを目標と定めて開発しました。

ロボット完成後、対象となる地点への迅速な移動を行うための練習、撤去する際、カメラで映された時の対象までの距離に慣れる練習を目視、目視なしの状態で行いました。

前日までにロボットを搬送し競技会場にてロボットの組立をしました。動作チェックでは特にロボットの異常もなく、1日目のファーストミッションを行いましたが、惜しくもファイナルミッションに行けませんでした。

2日目のセカンドミッションでは、迅速な救助活動でミッションをクリアし高得点でファイナルミッションに進出が決定しました。

私は今大会で最後なので、後輩たちが次回の競技会で上位に入り、たくさんの賞を受賞することができるよう微力ながらサポートしていければと考えています。

千葉 到(電子機械工学科3年)

私は、全ロボットの操縦プログラム開発を担当しました。プログラムは、ほぼイチから開発したのでシンプルな機能に絞りました。

もちろん、こだわった点はあります。

TPIPのコンフィグと異なり画面に操作方法を文章で表示する機能を持たせました。また、操作モードを切り換えると画面の色が変わる機能も持たせています。

チームの目標は、僕達が入ってから1年目は予選敗退、2年目は本選には出たもののロボットがほとんど動きませんでした。3年目の今年こそはみんなで本選でファイナルミッションに進出し、何か賞を受賞できる成績を残そうと話していました。

今まで加工をやっても設計をやっても活躍できず、自分の得意なプログラムで僕自身のレスコンでの活動としては初めてのプログラム開発を担当しました。

なので、目標は既成品のコンフィグと同程度の操縦プログラムを全号機開発を完成させ競技中にソフトがバグでクラッシュせずに競技終了まで動く事を目標としていました。

チームの仲間と話し合いながらソフトの画面やボタン配置の仕様を決めていきました。

今年は春休みに合宿期間が設けられていたのでロボットの完成が見えて来る前にプログラムのひな型を作りました。

また、予選前にはゴールデンウィークにも2日間自由工房に来て、プログラム開発作業をした他、放課後や金曜日のミーティング後にテスト走行の結果分かったバグや改良点の修正・改修作業を行いました。

何度も動作テストを行い、本番でもソフトの不具合でロボットが動かなくなるようなトラブルは一切ありませんでした。この点は、とても誇れると思います。

自由工房に入ってから楽しくてあっと言う間の3年間でした。

1年生の頃は、自分が本選のファイナルミッションに出場できるとは思ってもいませんでした。4号機「スレイプニル」がベストロボット賞を受賞したのも最高の結果です。

ここまで来れたのも素晴らしい仲間がいたからだと思っています。

レスコンの活動から自分一人ではできないような大きなプロジェクトも仲間と協力することで実現できると学びました。自分で調べ勉強し、自分の能力を高められる自信を得ました。

僕はもう引退しますが、来年以降後輩に僕の開発したプログラムを改修して何か新機能を追加して大会に出てもらいたいです。

そのために、後輩に引き継ぎを行い現在のプログラムの内容や参考になる資料がどこを見れば良いのかを教えています。

スナップ