自由工房EVプロジェクト(Team Perpetual)の
2019年度大会に参戦するレース用電気自動車の発表です。
車体の名前は、Fortron04 Prima-D(フォートロンゼロヨン プリマディー)です。Fortronは運命の車輪の女神Fortunaと電子を表すElectronからの造語で、車輪と電子を掛け合わせた名前になっています。
04は車体の通し番号、Prima-Dは後述する駆動方式から取られており、駆動方式によりSmart-S , Soleil-Tと変化します。
上段の車体番号はPE401-dです。下の80は最高速度を表しており、KV2は参戦クラス、DC24Vは電圧を表しています。
主要諸元を以下に示します
- モータ ミツバ製アウターローター型ブラシレスモータ1000W、ミツバ製インホイール型ブラシレスモータ500W
- 駆動方式 MR
- 変速機 可変界磁式3速トランスミッション
- 全長 2500mm
- 全幅 600mm
- 全高 570mm
- ホイールベース 1600mm
- 自重 35kg
- シャーシ ランバーコア材及びアルミニウム合金
- カウル カーボンファイバー及びGFRP
- 制御装置 MOSFET素子正弦波駆動インバータ
- 制動装置 油圧式ブレーキ、電気式回生ブレーキ
- バッテリー 24Vの各種バッテリーに対応
- 補助蓄電池 Maxwell製電気二重層キャパシタ
- 乗車定員 1人
主な特徴
二つのモータを搭載しており、加速時や登坂時にはギアモータを使用し、平地等や高速走行時は効率に優れたインホイールモータに切り替えるハイブリッド方式を採用しています。
また高速回転に伴う逆起電力の発生を抑制し、最高回転数を引き上げる可変界磁機構を搭載しており、上記の二つであらゆる速度域に対応し、一台で様々な大会に出場できる車体を設計しました。
ハンドル周り及びホイールはアルミニウム合金を使用し、大型のマシニングセンタを用いて一体型削り出しホイールを製作して頂きました。
ハンドルはダブルコラム式ステアリングという、左右に地面と垂直に固定された棒を倒して操縦する方式で、これで乗り降りがしやすく、視界が向上します。
車体は軽量で強度のある木材、ランバーコア材をメインフレームに採用しました、Altair社のCAEソフト、Inspireを提供していただき、解析を繰り返し木材でも高速走行に耐える強度を確保しました。
カウルはカーボンファイバーとグラスファイバーになっており、Autodesk社の流体解析ソフトCFDを使用し、50km走行時の抗力を500gまで低減しました。
外観は大阪電気通信大学のロゴをイメージし、緑と黄色を差し色に取り入れました。