「姫路ロボ・チャレンジ 第10回記念大会」出場記

2010年7月17日(土)・18日(日)に、姫路市立姫路科学館において「姫路ロボ・チャレンジ 第10回記念大会」が開催されました。

姫路ロボチャレンジ 姫路ロボチャレンジ

レポート

姫路ロボ・チャレンジは、小学生から社会人まで、各自のスキルに応じた種目に参加できる二足歩行ロボット競技会です。二足歩行ロボットの基本性能向上を目指した歩行競技や全国に先駆けた自律競技の採用など、ユーザーが楽しみながら技術力をアップする工夫がなされています。

毎回、幼稚園児や小学生達がリングの間近でロボットを観戦し、大きな声援を送ってくれるのも、姫路ロボ・チャレンジならではです。

今大会は、初日に初心者を対象としたエントリードクラス、2日目に上級者向けのスタンダードクラスが実施されました。

自由工房からは、エントリークラスに2名が出場しました。荒柴祥太君(情報工学科2年)のロボットが「あすら」、福田拡司さん(技術講師/メディアコンピュータシステム学科 OB)のロボット「ハルバート」です。

エントリークラスには、3つの種目があります。

1つ目は、幅30cmの板の上で3つのオブジェクトを運び、ゴールエリアに積み上げる「姫路城築城」。2つ目は、3000mmのパンチカーペット上を走る「かけっこゲーム」。3つ目は、バトルトーナメント「ロボットバトルゲーム」です。各競技のポイントと、観客の人気投票によるポイントの合計点で、総合優勝を競います。

今回は、二人とも上位に食い込むことはできませんでした。しかし、荒柴祥太君は「姫路城築城」で積極的なチャレンジをしました。

姫路城築城は、大小の立方体と多面体ボールをスタート地点からゴールまで運び、全て積み上げれば6ポイントを取得できます。立方体1個+多面体だと4点、多面体だけ運ぶと3点。立方体2個を積んでも0点になります。

多くのロボットが多面体だけを運ぶ中で、あすらは、6ポイントを狙いました。小さな青い立方体を両手に持ち、大きな赤い立方体は、足で蹴りながら進みました。板の幅はたった30cm。普通に歩いても転げ落ちるロボットが多い状況です。無事にゴールエリアに入り、立方体を積んだ時には、客席から大きな歓声と拍手がわき起こりました。

しかし、ここで痛恨のオペレーションミスが発生。多面体ボールを取りにスタート地点に戻ろうとしたあすらは、バク転で板から転げ落ちてしまいました。

荒柴君は「姫路城築城」のために、あらゆる状況を想定し60パターンものモーションを作成して挑みました。結果は成功に至りませんでしたが、スタンダードクラスでも1人しかチャレンジしなかった完全築城に、エントリークラスのあすらが果敢に挑戦したことは、大きな評価を得ました。

スナップ

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公式サイト

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大会の感想

荒柴祥太君(情報工学科2年)

今回は、「姫路城築城」が達成できなかったことが大変悔しかったです。姫路城築城のモーションづくりに一番力を注いできたからです。

1週間くらい前から実際の競技と同じ大きさのボールや箱を作り、モーションづくりに取り組みました。練習では、「完璧!」と言えるくらい築城に成功していましたが、大会ではボタンの押し間違い(指がボタンに引っ掛かった)で、築城まじかで失敗してしまいました。

もうひとつメインとして取り組んだのは3000mm走です、こけて倒れてしまうと好タイムが狙えないのでマット用の起き上がりモーションは作らず、直進安定歩行のみに集中してモーションを作りました。しかし、結果的にはゴール直前で倒れてしましました。

バトルでは、姫路ロボチャレンジに多数参加しているJO-ZEROという小型ロボット用に攻撃のヒットポイントを低く設定していきました。ところが、トーナメントの組み合わせでは、身長の高いロボットあたってしまい、全く歯が立ちませんでした。

姫路ロボチャレンジは、観客が多く子ども達の歓声が大きかったのが印象に残っています。人気投票などのポイントもあるので、子ども達をぐっと引き寄せるデザインが必要だと思いました。

僕は、高校時代から姫路ロボチャレンジに出場していました。今回、会場で部活の後輩が好成績をだしたのを見ることができ、大変嬉しかったです。

福田拡司さん(技術講師)

今回は機体が間に合わず、学生のときに使用していたロボットで参加しました。

大会用のモーションを作ってきたのですが、ロボットの腕がフィールドに引っ掛かり起き上がりが失敗することがあって、ロボットかけっこゲームで完走できませんでした。

またバトルでは1回戦を突破できましたが、2回戦では重心の低い相手に当たり、こちらが相手の倍攻撃しても全く倒れず、逆に隙を突かれて負けてしまいました。

今回は、観客の殆どが子供達ということでいつも以上に声援をいただき新鮮でした。モチベーションを高め、次回は各競技の対策をしっかり練りたいと思います。