ロボゴング13&SWORD7(ソードセブン) 出場記

2011年2月26日(土)〜3月6日、大阪南港にある天保山マーケットプレイスにおいて「天保山ロボットフェスタ」が開催されました。本稿では、27日(日)に実施された二足歩行ロボットイベントのレポートします。

レポート

2月とは思えないほど暖かな日曜日。隣接する海遊館を訪れる家族連れで賑わう天保山マーケットプレイスで、ロボットバトル「ロボゴング13」とロボットアスレチック「SWORD7(ソードセブン)」が開催されました。

本来、ロボゴングはユーザー同士が交流する場という位置づけですが、今回は大勢の観客から声援を受けながらのイベントでした。自由工房からは、6体のロボットが出場しました。

SWORD7は、自由工房メンバーにとって初めての競技でした。5mコース上にある7つの障害をクリアして、ゴールに到達したのは24体中4体でした。そのうちの1体が河口真丈君(メディアコンピュータシステム学科1年)の因幡で記録は2分40秒で4位でした。

そして、5位6位に飛燕(清家拓也君:メディアコンピュータシステム学科2年)530cm、ムラクモ(福田 拡司さん:技術講師)488cmが続きました。

バトルもSWORD7も、子ども達が力いっぱい応援してくれるいつもとは違う環境の中で、メンバーは緊張をしながらロボットを操縦しました。子ども達に、自分で作ったロボットを操縦する楽しみを感じてもらえたら嬉しいです。

公式サイト

大会の感想

義澤寿康君(電子機械工学科3年)

大阪電気通信大学 自由工房 大阪電気通信大学 自由工房

今回のロボゴング13に「HAYABUSA」で出場しました。機体は特に変更せず、モーション自体の精度を高めることに注力しました。主に調整したのは、歩行や旋回、攻撃系のモーションです。

しかし、大会では一回戦で戦った“ふぁんた(大同工業大学)”の安定した横移動や体重の乗った攻撃に対して、私のHAYABUSAではついていくことができませんでした。

自分の作ったモーションが、まだまだ完成されていない動きだとわかりました。今後はいろんな方のロボットのモーションを参考にしたり、部内で考察を行うなどして、もっと早く移動し、攻撃されても倒れにくい動きを作って挑みたいと思います。

また、加入後に初めて大会に参加した新メンバや既存のメンバと話し合いながら優勝出来る機体を作りたいと思います。

今回は、多くの観客の前でバトルをするので、ヴィジュアル重視でかっこよく作ったつもりです。会場では、子ども達から「ロボット、かっこいい!」って言ってもらえてうれしかったです。

勝つためだけにロボットを作っていると、どうしてもバトル重視になってしまうけれど、子どもたちに見せることで、キャラクタ性の重要さも考えるようになりました。

清家拓也君(メディアコンピュータシステム学科2年)

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飛燕で出場しました。前回からの機体変更点は、腕を横に振り上げる肩のサーボモーターをハイトルクの物に交換、頭部サーボモーターを外し、デザイン性重視のヘッドしました。

モーションは前後左右の移動をより安定させ、攻撃の威力もあげました。しかし、結果は1.8kg以下級のトーナメントは2回戦で負けてしまいました。

敗因としては、操作ミスと機体重量増加による機動力の低下が考えられます。機動力は、対戦相手のスピードに付いていけませんでした。

こんなにたくさんの子どもたちの前で、バトルをしたのは初めてなので、非常に緊張しました。せっかくの機会だったのに、いいところを見せる前に倒れてしまったのが悔しいです。

今回は敗者復活が2対2で行うバトルではなく、ソード7という障害物競走でした。ソード7は予選のタイムがよく決勝まで進めました。決勝も、優勝を狙えるタイムで障害を次々とクリアしていったにも関わらず、ゴール直前でコースアウトしてしまいました。痛恨の操作ミスでした。

バトル以外の種目に慣れていないので、その辺りの対策もしっかり練っておかないとダメだと思いました。

次回以降の大会までには、モーションだけでなく機体の軽量化も検討します。

観客の前でロボットの操縦をするのは緊張します。でも、やっぱり大勢の子どもたちの前でロボットを動かすのは、いつもよりずっと楽しかったです。またここで、やりたいと思いました。

小野田寛人君(情報工学科2年)

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今回は、初めてのイベント参加なので、私は非常に緊張しました。

大会前日に基板が炎上するというトラブルを起こしてしまったため、準備が慌ただしかったものの、とても楽しい経験になりました。

試合では、まず横移動に困りました。前日に基板を取り変えた際に、入れるモーションを間違えてしまい、連続して移動できるモーションではなく一歩ずつ動くモーションを入れてしまっていたからです。

自宅では動かせる場所がなく、会場の控室では無線が使えなかったため、間違えていることにバトル本番まで気づきませんでした。

今後同じようなことが起こらないように、何らかの手段を講じなくてはと考えています。

また、攻撃時には互いの間合いに大きな差があったのが非常に不利でした。ロボットの腕が短いのは一考の余地があります。関節の追加、あるいは手の先にパーツを追加するなどの改造を検討したいです。

障害物競争のソート7は、一番の問題点はルールを完全に把握していなかったことです。仕掛けの動作を待たずに無理やりに通過しようとしたため、そこであえなくリタイアとなってしまいました。

次回は、競技参加前にルールの確認を怠らないように気をつけなければならないと反省しました。

大会後に行われた参加者交流のランブルでは、試合開始直後にロボットが転倒してしまいました。その際、片手がリング外に出てしまい、そのままで起き上りモーションをいれたら手がリングの縁に引っ掛かり落ちました。

転倒した状態で、ある程度移動することのできるモーションや、手をつかずに起き上がるようなモーションがあれば自滅せずにすみました。今後は、そういったモーションの作り込みもしていきたいと思います。

ロボット同士の対戦は思っていたよりも面白く、今後もまた参加してみたいと思いました。

大会に初めて出て、ノーマル機体でも、モーション次第でもっとロボットの性能が活かせるということを身を以って感じました。ソフトの作り込みで性能をどこまで引き出せるのか興味が沸きました。今後、追及して行けたら面白いと考えています。

今は、ノーマル機体ですが、将来的にはパーツを作って機体の改造もしていきたいと思っています。

河口真丈君(メディアコンピュータシステム学科1年)

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今回は、前回のロボファイトに比べてよくできました。

1回線目は勝ちましたが、2回戦目で技術のある人に当たって負けてしまいました。うまい人に勝つには、今以上の技術を身に付けないといけないと言うことが分かりました。

障害物競争のロボアスレチックス・ソード7には、初めて挑戦しました。

予選は、コースの後半ぐらいまで行って、コースから脱落してしまったので、これで終わりだと思いました。

しかし、完走したロボットが少なかったため、上位8名に入ることができ決勝戦に進出しました。運よく残ることができたので欲を出して優勝ねらってみました。ゴールすることはできましたが、優勝タイムには届かなかったのでショックです。

ロボットの作りこみをしていないので、次回はカスタムしたロボットで出たいと思います。

榧木方俊君(メディアコンピュータシステム学科1年)

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初めての大会出場だったので、とても緊張しました。出場してみて、自分があらゆる面でまだまだ未熟だと思い知りました。

予想通り一回戦で負けてしまいました。一番の敗因は練習不足だと思います。

同じKHR-1で出場した河口君は、一回戦を突破しています。私は、教習所に行っていたので、大会直前になってようやくロボットの組み立てが終わりぶっつけ本番状態でした。

会場が天保山マーケットプレイスなので、親子連れの観客がぎっしりといました。試合中にヒーローショーみたくちびっこから「がんばれぇー!」と応援されると、勝ちたいと思うのですが、攻撃が当たらない……。

やはり何事においても、基礎訓練が大切だと思いました。

そして大会に出て一番感じたのが、他の参加者の自作機は移動速度・攻撃範囲・モーションなど様々な面で市販機を上回っていることです。量産型の限界を知った気がします。

とりあえず市販のサンプルモーションで誤魔化していたので、その辺の見直しから始めようかと思います。

もしかしたらこれがきっかけで、自作機路線にひた走ることになるかもしれません。

福田 拡司さん(技術講師)

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今回は、腕の一部を改造した「ムラクモ」で大会に臨みました。

脚の改造が間に合わいませんでしたが、移動モーションを作りこんだので動きはよくなりました。しかし、攻撃モーションが十分に用意できず、今までと比べて攻撃パターンが少ない状態となりました。

トーナメント1回戦は、何とか勝てましたが、2回戦の相手は攻撃が通用しませんでした。脚の改造が間に合わない時点で、モーション作成に切り替えたのは良かったですが、攻撃モーションまで手が回らなかったのが残念です。

2回戦は、相手がマシントラブルで立ち往生している時に、攻撃してダウンを奪えばよかったのですが、ためらってしまいました。その結果、そのまま時間切れとなり、それまでのダウンカウントで負けてしまいました。

敗者復活戦のロボアスレチック競技「SWORD7」では、操縦に集中できたこともあり、決勝戦まで進むことができました。

決勝では、コースの敷居と動く壁に挟まれて倒れてしまう事態もありました。しかし、眼の前で応援してくれる子ども達のおかげで起き上がって復帰でき、最後の仕掛け@@@@以外はクリアできました。

子どもたちに囲まれてロボットの操縦をしていると、この声援にこたえたいと思った。

ゴールはできませんでしたが、以前マノイで挑戦した頃と比べると十分な結果を出せたと思います。

今回は学生達もモーション作成の時間をしっかり取ってましたので、ロボットの動き自体はよくなっていました。私も含めて試合中の駆け引きがまだまだ弱いです。

次の大会に向けて練習試合を行い、操縦技術を身につけていきたいです。

スナップ