第11回レスキューロボットコンテスト 救命ゴリラ!B
メンバー紹介
- キャプテン
- 浦中雄大君(電子機械工学科3年)
- オペレーター
- 1号機:廣澤勝成(電子機械工学科3年)
- 2号機:鮫島智樹(電子機械工学科1年)
- 3号機:鹿島健吾(電子機械工学科2年)
- スピーカ
- 目黒隼人君(基礎理工学科2年)
プレゼンテーション資料
↑プレゼンテーションデータをpdfファイルに変換したもの - レスコンボード管理者
- 中村祐一君(電子機械工学科2年)
- コントロール間通信
- 高橋裕一朗君(情報工学科4年)
- ヘリテレ
- 中村祐一君(電子機械工学科2年
- ヘルパー
- 奥田友彦君(機械工学科2年)
レスキューコンセプト
救命ゴリラ!Bチームは、全ロボットにガレキ除去・ダミヤン救助・搬送動作を搭載した万能タイプを開発しました。
これは、ロボットの機能を特定の作業に特化した場合、1機に不具合が生じた場合、チーム全体のレスキュー活動が停止する恐れがあるからです。
万能型ですが、それぞれのロボットに特徴をもたせ、あらゆる災害現場に対応できるよう工夫を凝らしました。
出場ロボット
1号機:蜃気楼
三角形の車体でガレキを受け流し、ダミヤンのもとへいち早く到着し、迅速に救出活動をスタートします。せり出し式のアームを用い、低い位置のベッドにダミヤンを引き込んで救助します。
2号機:はやて
ガレキの大きさに合わせて、V字クローラーの形状を変えてを乗り越え、アームで倒柱ガレキを持ち上げます。2本アームは左右にスライドし、ダミヤンの肩幅にあわせて、安全・確実に救助を行います。
3号機:銀臥
頑丈な車体でガレキを押しのけて移動します。ボディの一部をおろすとダミヤン救助用ベッドになる可変式機構を搭載。左右のアームは3自由度を有し、ダミヤン周辺のガレキ除去に威力を発揮します。
ダミヤン固体識別対策
ファイナルミッション
ファイナルミッションは、第1競技にSHIRASAGIチームとともに出場しました。レスキュー活動スタート後に、実行委員側のミスが判明し、一旦競技が中断され改めてスタートというトラブルがありました。
コントロールルームも焦りましたが、予備バッテリーを十分用意しておいたため、安心してリスタートをすることができました。
1号機がフィールド入り口をふさぐようにしている連結ガレキを隅に押しやり、右折するためのスペースを作りました。続く2号機が右折して倒柱ガレキを持ち上げて、通路を確保。3号機は、迅速に家ガレキのダミヤン救出へ向かいました。
3号機は、家ガレキの中にある棒ガレキをアームを使って除去。家の短辺から子機を差し入れ、緑ダミヤンを救出しました。
一方で2号機は紫ダミヤンの周囲にあるガレキを除去。1号機がせり出し式アーム&ベッドでダミヤンを救助する間、2号機が周囲の状況をカメラ映像で伝えてサポートしました。
緑ダミヤンをロボットベースまで搬送した3号機は、すぐに2階の黄ダミヤンの元に向かい救出活動を開始。2号機、1号機も続きましたが、時間が足らず救助できませんでした。
表彰
- レスキュー工学奨励賞
メンバーの感想
浦中雄大君(電子機械工学科3年):キャプテン
今回は、悔いの残る大会になってしまいました。
ファーストミッションでは、2号機の調整が甘く、3体目のダミヤン救助のみで終わってしまいました。
そのためファーストミッション終了後に2号機の再調整を行い、翌日のファイナルミッションに臨みました。しかし、やはり練習不足が目立ちました。
本来なら本選競技会前に調整していることを、本選が始まってからやっていました。それが、今回の結果に繋がったと思います。
機体調整は予選や本選のテストランなどで確認できていたはずなのに、ファーストミッション終了後に気づいたのが、駄目だったと思います。問題点に気づかなかったから、ファーストミッションやファイナルミッションでも、「なんとか3体のダミヤンを救助できるだろう」と、甘く考えていたのかもしれません。
今回の経験を活かして、来年はこのようなことがないようにしていきたいと思います。
廣澤勝成君(電子機械工学科3年):1号機オペレータ
私にとって2回目のレスコン本選にBチームの一員として出場しました。競技結果はポイント順位で5位でした。なにも賞が取れずに終わって悔いが残る結果になりました。
私は、1号機のオペレータを担当しました。ファーストミッションでは、1体目のダミヤンを救助し搬送まではロボットがスムーズに動いていました。しかし、搬送した時に1号機から燃えた臭いがすると言われ停止することになりました。実際は、赤サイドのチームのロボットが燃えていたことが、競技を終えてから知りました。
もしこの情報がこちらにも伝わっていれば、1号機を再び出動させて、3体目のダミヤン搬送ができたと思います。
その結果、ファーストミッションは5位の成績で、ぎりぎりファイナルミッションに進出できました。最後までレスキュー活動に参加できなかったので、不満の残る結果になりました。
この不運が、ファイナルミッションまで続くとは思いませんでした。
ファイナルミッションはファーストミッションの成績で出場順位が決定します。ファーストミッション5位の我々は、第1競技でした。事前に他チームの競技を見ることができないため、情報がない状態で出場となりかなり、不利になります。
おまけに今回は、レスキュー活動が始まった後、委員会側がダミヤンの配置を間違えていることが判明し、競技が中断されるというアクシデントもありました。
改めて競技が再開しました。初めはスムーズに行っていましたが、途中から家ガレキのダミヤンの音声を録るために1号機が止まっている時間があり、その時間が勿体なかったです。その間に、もう1体のダミヤンを救助できたんじゃないかなと思っていました。ただ、指揮官もトラブルがあってパニックに陥っていたと思うので、どうする事もできませんでした。そのため、2体のダミヤンは搬送ができましたが、最後の1体が救助や搬送もできませんでした。
今回の反省点は、音声入力に力を入れすぎたため、救助に時間が掛かったことだと私は思いました。ダミヤンの個体識別を主にするのか、速く搬送をするのかをしっかりと決めていなかったのが原因の1つだと思います。
そしてもう1つは、オペレータが練習不足で不慣れだったことです。委員会側のミスでチームが混乱してしまったのもあると思います。
来年は悔いを残したまま終わりたくはないですが、今はまだ出場するか分かりません。後輩たちに託すとしても、自分たちの経験は伝えていきたいです。速く救助・搬送するロボットなのか、アイデアやダミヤンの個体識別をとるためのロボットを作るのかを明確にして、ロボットを製作することが重要だということです。
鮫島智樹君(電子機械工学科1年):2号機オペレータ
第11回レスキューロボットコンテストで、Bチームは5位という結果になりました。
いくつかの反省点があります。まず1つめは、練習にないパターンのガレキの乗せ方が本選に出てきて、イエローフラッグを取ってしまったことです。しっかり練習したつもりでしたが、まだ練習量が足りかったのと、さまざまなガレキの乗せ方を想定しておくべきだったと思いました。
2つめは、ダミヤンの救助が全くできなかったということです。練習ではガレキ除去を中心にやっていて、 救助の練習はあまりしていませんでした。そのため本選では、救助に時間がかかってしまいました。
もっと練習時間を用意して、ダミヤン救助の練習もちゃんとしておくべきだったと思いました。
来年は、自分もロボットを制作することになるので、早い時期からしっかりと準備して、いい結果を得られるように頑張ろうとおもいます。
鹿島健吾君(電子機械工学科2年):3号機オペレータ
私は、救命ゴリラB!チームの3号機のオペレーターとして、今回のレスキューロボットコンテストに参加しました。
結果は総合得点は5位で、賞を貰うまでには至りませんでした。やはり、賞状発表の時に呼ばれることなく閉会式が終わってしまうのは、とても悔しかったです。
しかし、私個人の感想で言えば、とてもすっきりとした気分で今大会を終えることができました。
私は、今回初めてのオペレーターとして参加しました。しかし、ファーストミッションでは、今まで練習してきた全てを出し切ることができず、とても歯痒い思いをしました。
「今度こそは!」と意気込んで臨んだファイナルミッション。確かに、あとから思い返せばまだまだ改善点があり、3体のダミヤンを全ての救助という目標は達成できませんでした。けれど、私としては全力を出し切ることができました。
全力を出し切っても目標に達することができなかったのは確かに悔しいです。それでも、ロボットの動作不良やアクシデントが起こることなく、今まで練習してきた全てを出し切れたので、その事は本当に満足しています。
しかし、それはあくまで私個人の話です。チーム全体で考えれば、やはりとても悔しい思いがあります。
ですが、この悔しさの中にこそ、来年よい結果につながる鍵があると思います。今回の結果に卑屈にならないで、しっかりと見据えて、来年へとつなげて生きたいと思います。
中村祐一君(電子機械工学科2年):電波管理
私にとって2回目のレスキューロボットコンテストです。個人的には、今までの練習通りにしたら上手くいくと思っていましたが、「世の中はそんなに甘くなかった」と痛感しています。
大会1日目は試走会でした。1回目はコンピュータの不具合(理由は不明)で、1号機以外まともに走る事ができないまま終了しました。2回目は何とか走らすことができて、良かったと思います。
大会2日目のファーストミッションは、隣のチームのモータドライバが燃えて、救命ゴリラ!Bチーム側にいた審判が「1号機が燃えている」と停止を要求されました。しかし、私がFETなどを触って調べたところ全く不調がなく、問題無いので動かしても大丈夫と指示を出しました。
しかし、審判の反応が思わしくなく「止めたほうが良い」という感じだったので、やむなく電源を止めました。ダミヤン識別を担当する1号機がストップしたため、最後のダミヤンの音声認識ができませんでした。
ポイント順位は5位だったので、なんとかファイナルミッションに出場できました。
ファイナルミッションで3号機は、今までの救助活動で考えてもかなりの好タイムでの、ガレキ除去に成功していました。しかし委員会側のダミヤン配置ミスがあり、競技がリスタートになってしまいました。
再スタート後、イエローフラグをとられレスキュー活動を一時ストップしましたが、実はこれは隣のチームのイエローフラグでした。審判の掛け声ミスでタイムロスが起こり、ダミヤンを表示している液晶ディスプレイの色が橙色ではなく黄色に見えて、今までの審判のミスを考えるとどちらを信用していいのか迷ってしまい、判断にタイムロスが起きてしまいました。
今回のBチームは、このようにトラブルが多く、普通に競技が終えることができませんでした。予期せぬ事態が重なり、練習通りの救助ができなかったのが残念です。もっと練習を繰り返し、様々な事態を想定していたら、トラブルにもスムースに対応できたと思います。
来年は、今年のミスを踏まえて、さらに上を目指して究極の救助を目指したいと思います。
目黒隼人君(基礎理工学科2年):スピーカ
今回のレスキューロボットコンテストに私はスピーカーとして出場しました。
チームのプレゼンテーションをする役なのですが、やはり大観衆の前ではいささか緊張し早口になってしまい、2分間に時間を納めないといけないところをだいぶ早い時間で終わらせてしまいました。
コンテストまでに、パワーポイントの作り方やプレゼンの仕方などを習得できたのは大きな経験になりました。自分の反省点は、来年スピーカーをやる人に教えるときに役立ちます。
今年は、救命ゴリラ!Sチーム、Bチーム共に総合ポイントで他チームに負けてしまい、ベストパフォーマンス賞を逃したのが残念です。我々を上回った大工大エンジュニアチーム、六甲おろしチームを超えるレベルのロボットを作って、来年のコンテストに挑みたいです。
奥田友彦君(機械工学科2年):ヘルパー
競技結果はあまり喜べるものではなく、1位の大工大エンジュニアチームと2位の六甲おろしチームとのスコア差は300点以上、共に出場した救命ゴリラ!Sチームとも200点の差がありました。中村君曰く「救命ゴリラ史上最悪の結果」となりました。
これに関しては、もちろん克服できたであろう原因や回避できた問題も多々あったと思います。しかし、チーム側だけでは解決しきれなかった問題もありました。私はヘルパーという立場上、競技中は他のメンバーと違って直に競技風景を見ることができました。
残念ながら、大会の運営側のミスが結構目立っていたように思えます。イエローフラッグがどちらのチームに上がったのかをよく間違えていましたし、酷いときはチームカラーを指定し忘れてイエローフラッグ報告を行っており、またファイナルミッションではダミヤンに関して誤った情報をわたされました。
誤報は仕方がないと思うのですがそれに気づくのと、情報の修正・再配布といった対応が遅かったように思いました。しかし、これら運営側の不手際を「運がなかった」と諦めていいものでは決してありません。
本来のレスキュー活動は、何が起こるかわからないというのが事実ですし、そういったトラブルの場面で対応できてこそのレスコンであるはずです。
大会当日では解決はできませんでしたが、これは我々にとって貴重な体験となりました。こういうことが起こりうることも視野に入れて次の大会へ向けて頑張っていこうと思います。
今大会では敗北の悔しさを知り、また運営側にもヒューマンエラーがあることを知りました。私はこれらを糧に、或いはバネにして、来年はテッペンを目指そうと思います。第11回レスキューロボットコンテストに参加できてよかったです。
スナップ