近畿学生2足ロボリーグ2014 第2戦レポート

2014年7月6日、西成区民センターにて近畿学生2足ロボリーグ2014の2戦目が開催されました。大阪電気通信大学自由工房から4体のロボットが参加。河端 一紘君(電子機械工学科1年)「Phoenix」が個人総合1位を獲得しました。チームの成績は現在2位です。

メンバー感想

河端一紘君(電子機械工学科1年)/ロボット名:Phoenix

今回の大会には、以前のテクノフリーク練習会で使用したロボットを改良して参加しました。参加したときのオペレーター名は「らいけん」で、ロボットの名前は「Phoenix」です。

改良したのは、主に脚部です。以前は、足自体のパワーが強すぎて、股や足首のサーボに負担がかかっており、大会中にギアがかけてしまいました。そこで、脚部を駆動トルクの低いサーボに変え、股のサーボを足に使用していたトルクの高いサーボに変えました。

次に前回でもうひとつダメだった部分であるモーションを改良しました。

モーションのほとんどが未完成だったため、移動も遅く、効果的な攻撃も出せないという状態でした。

高校の時の仲間、先輩や、自由工房の先輩からアドバイスをもらい、モーションを改良しました。おかげで前に比べ、動かしやすいロボットになりました。

大会当日は、改良した点が有利に働きました。走競技であるペットボトル走では1位を取ることができました。学校対抗のリーグ戦でも、自分の番が回ってきた試合にはすべて勝つことができました。

近畿学生ロボリーグには初参加だったのですが、個人成績で総合1位を取ることができました。僕は一回生なので、年内に記録を残すことはできないと思っていたのでとても嬉しいです。次のロボファイト15を目指して、ロボットのメンテナンスと練習を重ねて行こうと思います。

三谷峻生君(メディアコンピュータシステム学科3年)/ロボット名:レムレース

今回、私はオープントーナメントに参加しました。結果は2戦2敗でした。

2戦目はサーボのケーブルがショートして棄権となりました。ケーブルが燃えただけですみましたが、最悪の場合リポ電池の爆発やサーボを焼くことになっていました。これからロボットを設計する際は、ケーブルの保護も考慮する必要があると思いました。

トーナメントには、右腕だけ着けたレムレースで参加しました。片腕にしたのは、長い片腕を搭載すれば一方向に攻撃範囲が広くなり、有利になると考えたからです。

しかし、1試合しただけで、この考えは失敗だと感じました。腕が長いため、確かに攻撃範囲は広くなりました。しかし、相手のロボットを持ち上げる際、トルクが圧倒的に不足し、反対に自分のロボットが倒れてしまったからです。

これは、

1.腕を長くしたことによって、相手ロボットを持ち上げるために必要なトルクが増大した

2.ロボットの重心が右側に大きく偏っている

の2点が原因だと考えられます。

1の対策は、腕部の長さを自由に変更できる機構を作る。または圧倒的トルクがあるサーボを使用する。2の対策は左側にカウンターウェイトを取り付ける。といった方法が考えられます。

今回は、一回も勝つことができませんでしたが、今までの学生リーグに比べて得られたものは多かったと思ういます。8月のロボファイトに向けて、、より良いロボットを作成したいです。

ヒトの形を模したロボットを作っているのだから、それから大きくかけ離れたロボットが満足に動くわけがありません。片腕ロボットを製作して、なぜ人間の腕が対になっているのか深く考えるきっかけになりました。

大野拓美君(情報学科2年)/ロボット名:HERIPA

第2回学生リーグには、自作ロボットを持って臨みました。ロボットは、当日になってようやく完成したという状態で、自分のスケジューリングのミスを後悔しました。

デモンストレーションではリンク足のギアが破損し、ここで本来得られるポイントを3ポイントも失ってしまいました。

ロボット修理のため、1戦目の大阪産業大学と対戦は棄権し、ここでもポイントを得るチャンスを失いました。

2戦目は不戦勝、3戦目は相手がに4スリップして勝ちを拾いました。自分のロボットが活躍したとは言いえません。4戦目も勝ちましたが、サーボ出力が圧倒的に大きかったためだと思います。

1500mmRUNは、6位とやや低い結果でした。総合ポイントで、チームの足を引っ張っているような気がします。

次の学生リーグでは、ギア破損が起きないようリンク足の機構をダブルにし、ギアにかかる負担を減らします。次に減速機構も追加し、よりギア破損のリスクを減らしてから挑みたいと思います。

細川 実希さん(総合情報学部デジタルゲーム学科 1年)

私は、KHR2で参加しました。前日まで、横移動と起き上がりモーションがうまくいかず、なんとか間に合わせたというような状況でした。

1戦目は相手の動きが早い上に、こちらの歩行モーションも遅かったので、速攻攻撃を決められて負けてしまいました。

1戦目の後、横移動と前攻撃モーションの速度を調整しました。しかし、2戦目もあまり歩行スピードもあがらずに終わってしまいました。

今回はうまくモーション調整ができなかったので、リーグで見たロボットの動きも参考にして、今後はしっかりとしたモーションをつくっていきたいです。

講師コメント

福田 拡司(ヒト型ロボットプロジェクト 技術講師)

学生リーグ2回戦、お疲れ様でした。

今までチームに勝利をもたらしてくれた岡本君が抜けての試合でしたが、エースが抜けたことを感じさせない活躍でした。

既にロボットのバトル経験が豊富な河端一紘君(電子機械工学科1年)に加え、2回生の大野拓美君(情報学科2年)と藤原庸平君(情報学科2年)が協力して作成した自作ロボットも

勝利に貢献していました。

細川 実希さん(総合情報学部デジタルゲーム学科 1年)も借り物ではなく、自分で作ったノーマルのKHR-2で健闘していました。

今後の取り組み次第で、チーム成績1位を十分に狙えます。

操縦技術や、モーションの問題など自分の弱点を見つけてください。弱点を克服、あるいは自分の長所を伸ばしていって、今後レベルアップしていってください。

オープンクラスに参加していた三谷峻生君(メディアコンピュータシステム学科3年)のロボットが、バトル中にケーブルの被膜がむけてしまいました。その結果、アルミパーツにケーブルが接触、ショートして煙がでました。

ロボットの大会では、たまに起こることですが、大きな事故につながらないよう対策が必要です。

設計・組み上げ段階で、配線に無理がないか気づくことは可能ですし、試合の合間に確認して応急処置を行うことも必要です。

ロボットを組み上げたときや、試合の合間でケーブルに負担を与えてないか確認してください。私も学校にいるときはチェックします。

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