レスコンフォーラム2014
2014年12月6日に、バンドー神戸青少年科学館でレスコンフォーラム2014が開催されました。防災啓発活動の一環として、レスコン参加者だけではなく一般も対象に毎年開催されています。フォーラムで2015年のレスキューロボットコンテストの概要が発表になるため、自由工房からもレスコンメンバーが参加しました。
参加者レポート
奥村 優策君(電子機械工学科2年)
レスコンフォーラム2014は、レスキューロボットコンテスト実行委員会が主催する防災啓発活動で第15回レスキューロボットコンテストの説明会としての役割も兼ねた講演会です。
私の目的は、レスキューロボットコンテストのルール変更点の確認と、消防隊が要求する災害救助用ロボットの特性の聴取です。
今回の主なルール変更点はレスキューロボットコンテスト本選への出場枠でした。具体的には主催者枠が1枠削減、特別協賛枠が廃止され、削減された枠が東京予選枠、チャレンジ枠に振り分けられました。
消防隊の災害救助用ロボットへの要求は二次災害を防ぐため、人間が立ち入るには危険な場所へ侵入して救助活動出来ること、耐久性、操作性の高いロボットであることが判りました。
レスコンに向けての私の目標は、現在研究している超音波距離センサーの実装とそれを活用したオペレーターの補助システムの開発です。
高木裕一郎君(電子機械工学科2年)
今回のレスコンフォーラムでは、まず初めに講演1で柔らかいクローラの開発についての話を聞きました。とても興味深かったですが、座っている席が後ろの方だったので、スクリーンが見えずらかったです。
講演2では、過去の災害とレスキューロボットに期待することについての話でした。去年も聞いたような内容でした。
次は救助資機材や要救助者搬送手技の展示を見ました。これも去年と同じようなものでした。そして第15回レスキューロボットコンテストについての話でした。これは自分にとって重要な話だったので、必死にメモを取りました。
次になだよりあいをこめてチームのレスキューロボットへの考え方・製作の紹介がありました。これを聞いて、勉強になりました。
今回のレスコンフォーラム2014で学んだことを来年の大会に生かしたいと思います。
近藤 吏君(電子機械工学科2年)
三次元クローラーの話、レスキュー隊員の話、レスキューコンテストの話を聞きました。クローラーは主にガレキ・階段の乗り越えを工夫しており、レスキュー隊の設備には被災者を探知する器具が重要視されていました。
レスコンは前年とルールの変更はないものの、コンセプトである遠隔操作・やさしさ・チームワークを再確認出来ました。
よってこの先の大会では走破性に優れ、被災者を探知する上での情報収集能力、救助作業での優しさを持つ機体を目指し、チームとしても連携・分担する協調性を生むシステムを作らなければいけないと考えました。
川中 裕士(電子機械工学科1年)
今回は待ち合わせ時間に遅れないように早くから家を出ましたが、行く途中、電車の向かう方面を間違えてしまい、遅くなりました。待ち合わせ場所で待っているみんなを待たせてしまいました。
講義1では、岡山理科大学の衣笠哲也先生がクローラの新しい形の提案として柔らかいクローラーについてお話されていました。これを作るに至った経緯について、詳しく解説がありました。従来の連結で繋げたクローラーでは、ガレキによってはスタック(身動きが取れなくなる)することがあったので、克服するために考案したそうです。私もこのように今あるやり方の機械でもまだまだ何かしら不具合が起こって実践ではできないことがあるのでそれを解決できる機械を製作したいと思いました。
講義2では、神戸市消防局 特別高度救助隊の和田章夫さんが実際に阪神・淡路大震災などの災害現場に行って体験やそこから学んだことをお話しされました。
私は実際に直接、災害に会った事がありません。和田さんの話を聞いた後は、今までの自分の災害ついての考えが甘かったと思いました。それは、災害現場では予想以上にあちらこちらで物が壊れる音が聞こえたり、人の叫び声や火が燃える音でうるさくて近くにいても聞き取りにくい状況であると言うことを知ったからです。私は、こうした騒音ある場所でのレスキュー活動についても考えていこうと思いました。
レスコンフォーラム2014が終わった後も、バンドー青少年科学館の館内の展示品を観覧していて、意外に今から作ろうとしているロボットの動かし方や構造のヒントとなるアイデアが多く出てきました。
今回の反省としましては、講義途中にお腹が急に痛くなり、トイレに行く事が多々ありましたので今後そういう事態になった時どう対処していくか。と、待ち合わせ時間に間に合わず遅れてしまったので、遅れないように会場への行き方を調べる時間を作り、もう少し早く待ち合わせ場所に着くようにしようと思います。
中尾隆幸君(環境科学科1年)
レスコンフォーラム2014と、第15回レスキューロボットコンテスト神戸説明会に自由工房のレスコンチーム関係者と、参加しました。会場には、高校生や大学生・ロボット研究者らしき人達。レスコン経験者と思われる人達がいました。
フォーラム・説明会の内容は、
1)阪神淡路震災をきっかけとした災害ロボット研究者の方の研究テーマの紹介。
2)消防隊の方の、実際の現場の説明。機材の紹介。と、ロボットに搭載してほしい機能の説明。
3)レスコン2015の決まり事について。
などでした。
レスコン2015への質問は、レスコン経験者らしい方の「ロボット親機に子機を車載させても規定に違反しないか?」など、詳細な質問が多数でした。ややレベルの高さに我々は圧倒されていたようにも思いました。
なお、私がルールが厳しくなったと感じた点は、次です。
採点基準について:人間を救助するかのように救助ダミー人形(ダミアン)をどれだけ優しく扱えるか。ダミー人形に圧力センサなどを多数取り付けて、圧力の程度を測定する。また、首が足より低く扱っていないか?など
また、救助後にダミー人形の様子を撮影し、救助レベルを正しく行えること。ダミー人形に個体差をつけ、要救助者の状況を映像から判断し、救助レベルを変える(トリアージ)するといった機能が加わったことです。※まだ変更になる可能性もあります。
初めてレスコンの本格的なイベントに参加したのですが、説明を聞いて、主催者側からかなり高難度と思われる要求を成されるとわかりました。
また、他の参加者チームもそれに対応できる集団のように思え、気持ちが引き締まりました。
我々大阪電気通信大学自由工房の先輩方も過去にこれら要求をクリアしてきました。改めて先輩たちの凄さを再認識するとともに、自由工房の実力の高さも再確認しました。
私は、マイコンカーラリープロジェクトや、その他いろいろの掛け持ち作業となりますが、できるだけ頑張りたいと思います。勉強になりました。参加できてよかったです。ありがとうございました。
能㔟賢人君(電子機械工学科1年)
いろいろ話を聞きましたが一番気になったのは、特別高度救助隊の方の講演で「過去の災害からトレスキューロボットに期待すること」、「救助資機材や要救助者搬送手技の展示と実演」の項目で熱画像直視装置がレスコンに搭載できれば良いのではないかと思いました。
実際の現場では人が装置を使っているのでレスキューロボットに搭載していれば人が入れない状況下でも熱による発見が可能になるのではないかと思いました。
竹本 正彦君(電子機械工学科1年)
今回はレスコンフォーラム2014に参加しました。最初は説明だけでなんか詰まんないなあと思いまいましたが。しかし講演2の「過去の災害とレスキューロボットに期待する事」について、その講演では阪神淡路大震災で実際に救助活動に参加したレスキュー隊員による説明話で少し悲しい気持にもなりましたが、とても興味がわきました、最後の神戸市立科学技術高等学校のレスキューマシンの製作紹介でいくつかの感心した所はまず、ベット機構が上下2段式になっている所で人形を一つのマシンで2つ救助出来ると言うところです。それに名前にカバが付いていたのでマシンの前にはカバの顔が付いていたのでとてもユニークでした。
須下貴博君(電子機械工学科1年)
講演1でクローラーに関しての話を聞きました。不整地のなかを動けるクローラーは確かにすごいと思いました。
しかし、クローラーにカメラを取り付けると色々な問題がでるという問題も聞きました。この問題点を私も改善できるような案を考えてこれからのレスコンで生かせればと考えています。
講演2で、過去の災害を聞きこれから私たちの作るロボットが本当の災害で少しでも生かせれるように作りたいと思いました。
神戸市消防局警防課の方々に実際の救助に使う機材を見せていただきました。
どれも興味深いもので、それら機材の機能をロボットに取り付けることをできればやりたいと思いました。
14回大会の工学大賞に選ばれたなだよりあいをこめてチームのレスキューロボットへの考え方を聞きました。
その考え方の、大会に勝つためではなく、”いかに安全に人を救助できるか”を追及したことに共感しました。
私もその考えをもってこれからロボットを作っていきたいです。
今回のフォーラムで学んだことを生かして来年の大会に臨みたいと思いました。
藤田 勝君(電子機械工学科1年)
13時からの前半部の講演は岡山理科大が研究、開発している全方位クローラーの解説がありました。後半の講演では特別高度救助・特殊災害担当の方による災害現場で求められる人命救助の難しさや、今、現場が私達開発に求めている技術、ロボットの話をしていただきました。
15時からの後半部は僕たちが来年度出場する”レスキューロボットコンテスト2015″の前回大会からの変更点の案内、前回優勝チームの機体紹介、解説が行われました。
その中でも興味深かったのはスーパーイーグルこうべさんによる実際の救助資機材の紹介と特別高度救助・特殊災害担当の方による講義です。
その講義、実演を聴く、見る中で実際の現場でどのようなロボットを作るべきか、どうすればレスキュー隊の方々の役に立てるかを考える機会に出会えたのがとてもよかったです。
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