第4回電通大杯ロボット相撲大会 レポート
2011年1月29日(土)、大阪電気通信大学寝屋川キャンパスの自由工房にて、第4回電通大杯「ロボット相撲大会」を開催しました。大阪府内だけではなく、北海道から九州まで全国各地から、41台のロボットが集まり、試合と技術交流を楽しみました。
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第4回電通大杯 ロボット相撲大会
第4回電通大杯 ロボット相撲大会 レポート
第4回電通大杯 ロボット相撲大会 公式記録
第4回電通大杯 ロボット相撲大会 懇親会
第4回電通大杯 ロボット相撲大会 動画
「ロボット相撲」オープンセミナー 2010
レポート
自由工房では2010年6月から12月まで7回に渡り、定期的にオープンセミナーを開いてきました。ロボット相撲全国大会で活躍している方々を講師に招き、初心者を対象としたハード製作やプログラムを基礎から学び、より強いロボットを製作するため研鑽してきました。
今年度は、自由工房から5台のロボットが年末に東京・両国国技館で開催された第22回全日本ロボット相撲大会 全国大会に出場しました。これまでの活動成果が現れ、地区大会で優秀な成績を納めた結果です。
全国大会では、技術講師を務めてくださった木嶋先生が自立型で優勝し横綱の座につきました。ラジコン型では、石川 聖卓君(電子機械工学科1年)が3位入賞とすばらしい成績を納めました。
こうした年間の活動の総括として、電通大杯を開催しています。
大会は、高校生と一般参加を分け、それぞれ全国大会出場経験がある人(Aクラス)、これから全国を目指す人(Bクラス)として、トーナメント戦を行いました。
電気通信大学自由工房からは、一般の部Aクラスに平窪一貴君(電子工学科3年)、富田 信君(電子機械工学科2年)、山中拓也君(電子機械工学科2年)、石川 聖卓君(電子機械工学科1年)、魚井 成晃君(機械工学科1年)、Bクラスに、大林尭史君(電気電子工学科2年)、畠中一輝さんの7名が参加しました。
スイラン vs 黒津崎IIの対戦は、自立型ロボットが土俵の白線に沿って半周以上追いかけまわすような全国大会でも見られないような好取り組みでした。こうした名勝負が数多くあり、大会は多いに盛り上がりました。
大会の感想
畠中一輝さん(技術講師)
一般の部Bに「大電通智」で参加し、優勝しました。
一回戦目の相手は美唄工業高校の「リラ・ゴロ」という自立型の重量マシンで、作戦はすべて角取りを使いました。一本目はうまくいきましたが、二本目は自分のマシンの旗が引っ掛ってしまい、取り直しになりました。取り直しをして、うまく角取りで勝ちました。二回戦目の相手は 首領「神無」というラジコン型のマシンと戦いました。作戦を直接的な攻撃ではなく、フェイントを使ったものに変更し勝ちました。
久しぶりの大会で緊張しましたが、冷静に判断して試合をすることができました。試合は二回しかありませんでしたが、作戦通り勝てたのでよかったです。
平窪 一貴君(電子工学科4年)
大電通平侍で一般の部Aに出場し、3位に入賞しました。
一回戦で、現横綱の六次元Kと対戦しましたが、2本先取で勝つことができました。しかし、危ない試合が多くまだまだ調整と改良が必要だとわかりました。
改良点として、相手のマシンが超スピードで突進してきたとき、対処しきれず飛ばされることがあります。今後、磁力とセンシングを吟味する必要があると考えます。
対戦の詳細は、以下の状況でした。
- 一回戦目 相手:六次元K
- 一本目。相手の正面にうまく行くことができ、一本取れました。
- 二本目。相手が白線で止まれず落ちたため勝つことができました。
- 二回戦目 相手:百鬼夜行
- 一本目。相手マシンの正面への突進に、耐えれずに飛ばされてしまいました。
- 二本目。相手の角を取る作戦にしました。結果的に、相手のブレードが取れ、ブレード破損で勝つことができました。
- 三回戦 相手:大器晩成
- 相手マシンの正面への突進に、耐えれずに飛ばされてしまいました。
- 作戦の選択を間違えたのも大きな敗因でした。
- 三位決定戦 相手:刃蒼
- 一本目。土俵の後ろ側にマシンをおいて、相手を待つような作戦を使いました。相手をすくうことはできましたが、押し出せず取り直しになってしまいました。
- 二本目。一本目同様の作戦を使い、相手を押し出すことができました。
- 三本目。日本目同様の作戦でしたが、相手の速度に追いつけず飛ばされてしまいました。しかし、相手のほうが先に地面に着いたため勝つことができました。
富田 信君(電子機械工学科2年)
「刃蒼」で一般の部Aに出場しました。
1回戦目は、今までお世話になっていた先輩の「白虎-R」と対戦しました。1本目は、始まりと同時に相手の角を取り白虎-Rを土俵外に飛ばして1本先取しました。この時、白虎-Rのブレードが剥がれて飛んでいき、相手が反則負けとなり勝つことができました。
2回戦目は、後輩の「大電通心太」が相手でした。大電通心太は、1本目が整備不良で動かなかった為、楽に倒すことができました。2本目は、1回戦目と同じ角取りで倒しました。
3回戦目は、「黒津崎II」と対戦。1本目が黒津崎IIのフライングで取り直し。これで完全に調子を狂わされてしまいました。取り直しで角取りをはずしてしまい、そのまま土俵外に落ちてしまいました。
2本目も、土俵を走りまわった後に、そのまま土俵外に落ちてしまい負けました。
3位決定戦で、先輩の「大電通平侍」と対戦しました。1本目は、「大電通平侍」に対策プログラムを立てられていて、うまく受け止められ土俵外に押し出されてしまいました。
2本目も、同じパターンで押し出されそうになりましたが、どうにか土俵に残ることができ取り直しに持ち込むことができました。
しかし、3本目で相手の真横を取り飛ばすことはできたのですが、そのまま走り抜けて相手より先に落ちてしまい、負けてしまいした。
今回の大会ではすべて攻める試合しかできませんでした。いろいろな作戦を用意して安定した戦いができるよう練習に励みたいと思います。
大林 尭史君(電気電子工学科2年)
今回の電通大杯では、一般Bに「迅雷」で出場しました。
一試合目は「首領神無」とあたりました。一本目は、両者出て攻めるものの、当たることなく自分が自滅して負けました。二本目は、途中から押し合いの力勝負になって自分のマシンタイヤの消耗が心配だったので、旋回して距離を置こうとし土俵から落ちて負けました。
二試合目は、リラ・ゴロとあたりました。相手が重量級だったので、一本目二本目共に少し距離をとって攻めて行き、押し出して勝つことができました。
今回は、攻め込んでいく戦法が多かったですが、あまり得意な戦法ではないので苦戦しました。次の試合までには練習をして、攻め込む戦法もできるようになりたいです。
山中 拓也君(電子機械工学科2年)
一般の部Aに「大電通夜光」で出場しました。
一回戦目は、自由工房杯優勝者マシン「大器晩成」と対戦することになり2-0で敗退しました。一本目では正面から突撃をしましたが、うまく角をとられてしまいました。2本目は角を取る作戦でいきましたが、相手に見切られて押し出されてしまいました。
今回の敗因は、作戦を幅広く考えて置くことを怠った点でした。
魚井 成晃君(機械工学科1年)
一般Aに「大電通心太」で出場しました。今年度最後の大会なので、悔いの残らないように試合に臨みました。
1回戦目は、「花火職人」でした。とても強いマシンなので、畠中さんに立ち会い方を聞いて試合に挑みました。1本目では、一瞬で飛ばされてしまい「勝てるのかな?」と不安に思いました。2本目は上手く押し出せることが出来ました。3本目は、上手くヤリが働き押し出すことが出来ました。
2回戦目は富田さんの「蒼刃」が相手でした。身内でお互い分り合っている同士なので、先輩達に立ち会い方を聞いて回りました。また、補助員には、「蒼刃」と同じラジコン型の大林さんについてもらいました。
1本目では、機体と土俵との間ネジが挟まっていたため動けずに終わってしまいました。2本目では作戦が上手く働いて、「刃蒼」の正面に入り押し出すことが出来ました。
3本目では、2試合目と同じ作戦でやりましたが、相手に避けられて最後に押し出されて負けてしまいました。
今年1年間は、ロボットをプロジェクトからお借りして試合をしてきました。来年は、自分で作ったマシンで、良い成績を残して行きたいです。
石川 聖卓君(電子機械工学科1年)
一般の部Aに「大電通APO」で出場しました。1回戦目の相手は、「フリーデン」でした。
フリーデンは攻撃を受け止める待ちタイプのマシンということなので、僕は得意の「相手の角を狙って押し出そう」としました。しかし、距離を間違えて相手の手前で曲がってしまったため、相手に真横を取られて押し出されました。2本目は操縦している途中にわけが分からなくなり、自ら落ちてしまいました。
敗因は、緊張からの操縦ミスというよりも集中できていない点にあったと思います。全国大会のときも自ら落ちたりなどしていたので、直したいと思います。
大会終了後の懇親会でも大勢の人と練習試合をしたり、話を聞かせていただきとても良い経験になりました。
動画
上記以外にも、YouTubeに多数の動画を掲載しています。
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