電通大杯 第6回マイコンカーラリー 開発レポート
三原和也(通信工学科2年)
はじめに
マイコンカーに取り組むきっかけや、取り組むにあたっての目標は、単純におもしろそうだと思ったから。
車体設計、加工、組立について
車体の設計、製作についてできるだけ重心を下に下げるようにし、ねじをできるだけ少なくする。
メンテしやすいように十字レンチや六角レンチが入るように設計、加工した。
基板固定用にアルミではなく、カーボンとおなじ比重のポリカーボネイトを使用した。
ハンドル機構は板物で製作すると、ねじれが発生しやすいので、箱構造にするために、角パイプを使用した。
プログラム面での工夫について
駆動部二駆の4輪車体なので、diff関数を通常は1つしか使わないが、3つ使用した。
理由としては、
トレッドが大きくなれば、内輪と外輪の差が大きくなる。
トレッドが小さい、実際のトレッド、大きい、作る事により、カーブで大きく曲がったときはトレッドが大きいdiff関数を使用し、カーブ適正値の時は実際のトレッドを使用、カーブ終わりはトレッドが小さいときにした。
difference_1[]のトレッドは133mm、difference_2[]のトレッドは173mm、difference_3[]のトレッドは213mmである。
下の表はdiff関数とcase 11のデータの中身である。
const int revolution_difference_1[] = { /* 角度から内輪、外輪回転差計算 */ 100, 98, 95, 93, 92, 90, 88, 87, 85, 84, 82, 81, 79, 78, 76, 75, 73, 72, 71, 69, 68, 66, 65, 64, 62, 61, 59, 58, 57, 55, 54, 52, 51, 50, 48, 47, 45, 44, 42, 41, 39, 38, 36, 35, 33 }; const int revolution_difference_2[] = { /* 角度から内輪、外輪回転差計算 */ 100, 98, 96, 94, 92, 90, 88, 86, 84, 82, 80, 79, 77, 75, 73, 72, 70, 68, 67, 65, 63, 62, 60, 58, 57, 55, 54, 52, 51, 49, 47, 46, 44, 43, 41, 40, 38, 37, 35, 33, 32, 30, 29, 27, 25, 24 }; const int revolution_difference_3[] = { /* 角度から内輪、外輪回転差計算 */ 100, 98, 97, 95, 94, 92, 90, 89, 87, 85, 84, 82, 80, 79, 77, 76, 74, 72, 71, 69, 68, 66, 64, 63, 61, 60, 58, 56, 55, 53, 52, 50, 48, 47, 45, 44, 42, 41, 39, 38, 36, 35, 33, 32, 30, 29 }; Case11: if( i > 25 ) { motor2_r( m, diff_1(m) ); } else if( i < -25 ) { motor2_r( diff_1(m),m); } else { motor2_r( ms, ms ); } } else { if( i > 120 ) { motor_r( m-10, diff_3(m-10) ); cnt1 = 0; }else if( i > 100 ) { motor_r( m, diff_3(m) ); cnt1 = 0; } else if( i > 80 ) { motor_r( m, diff_2(m) ); cnt1 = 0; } else if( i > 45 ) { motor2_r(m, diff_2(m) ); cnt1 = 0; } else if( i > 25 ) { motor2_r( m, diff_1(m) ); } else if( i < -120 ) { motor2_r( diff_3(m-10), m-10 ); cnt1 = 0; } else if( i < -100 ) { motor_r( diff_3(m), m ); cnt1 = 0; } else if( i < -80 ) { motor_r( diff_2(m),m ); cnt1 = 0; } else if( i < -45 ) { motor2_r( diff_2(m), m ); cnt1 = 0; } else if( i < -25 ) { motor2_r( diff_1(m), m ); } else { motor2_r( ms, ms ); }
大会での結果
二走両方とも順位はタイムなし
一走目の脱輪箇所はスネーク後、右ハーフライン後のクランクでタイヤ落ちによる審判のコースアウト判定です。
二走目の脱輪箇所は坂下左ハーフラインの切りすぎによるコースアウトです。
こちらは完全に走行不能です。
図1. 電通大杯当日コース図面
大会で、取り組んできた成果を発揮できたか
走行の結果を見ると、成果はないですが、固定点を減らすことによる車体の軽量化、アルミ、ジュラルミンといった比重の重い材料を使わずに、ポリカーボネイトといった比重の軽い材料を使用による軽量化ができた。
検討・考察と今後の課題
他校のマイコンカーを見て、どうだったか。
ルネサスの島津さんや九州の井上先生の車体を見て、もうすこし軽くしないといけないと思った。
具体的にギアボックスを20x20x2mmではなく、10x15x1.5mmのギアボックスにする。
肉抜きをする。
取り組んだ内容についての評価。
図2のロムデータを解析してみると、クランクの時の平均速度が2.4m/sと速度が遅いのとハーフライン終わりの速度低下がある。
まとめと感想
カーブでの速度は2.8 m/s まで最大落ちるので改善をしなければいけない。
カーブと直線の速度差があるので、ブレーキの方式を変えて走行の安定化を図る。
クランクの制御方式を二段階で検出する。