第1回マイコンカーラリー技術交流会 in 科技高レポート

2016年2月20日、神戸市立科学技術高校で開催されたマイコンカーラリーの技術交流会に三村祐希也君(電子機械工学科1年)と阪部佑麻君(機械工学科1年)が参加した。

技術交流会を企画した神戸市立科学技術高校の中井智貴先生は、自由工房のOBです。在学中に、電通大杯 マイコンカーラリーを立ち上げた経験が、今回の役になったとおっしゃっていました。

交流会には、近畿を中心に四国や九州からも42台がエントリーしていました。

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メンバー感想

三村祐希也(電子機械工学科1回生)

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今回の技術交流会に参加するにあたり、前回参加したルネサスマイコンカーラリー競技会からカメラの処理方法の変更、LED照明の変更を行いました。

カメラの処理方法の変更ですが、前回はコースの平均輝度からマーカーを検出していました。ですが、今回からはマーカを検出したい範囲中の最低輝度のビットを見つけ、それの値によって判別する方法をとりました。

理由は、最大値(白)よりも最低値(黒)のほうが安定してデータが取り出せるからです。これにより、マーカー識別に関しては、直射日光下を除いてほぼ誤認識することがなくなりました。またカメラに赤外線カットフィルターを取り付けることで、より安定した識別が可能となりました。

次にLED照明の変更ですが、前回のレポート時に書いた通り、広く照らす必要がなかったので照明範囲を小さくし、基板を小型化しました。以下にその比較写真を載せます。

図1 LED照明(上.ルネサス大会まで 下.今回)[LED照明.jpg]

次に当日の結果についてです。結果は、計測会で完走できませんでした。原因としては、試走中にマシンの操舵のギアが破損し、修理に時間を使ったため、調整時間が足りなかったからです。前日までの調整で、あとはコースに合わせて調整するだけだっただけに非常に悔しいです。

今回の反省点としては破損時に修理を短時間で、できるようにしておくことです。具体的には、ギアの取り付け方法の見直しが、あげられます。今回までは接着剤で止めていましたが、ネジで締結できるように変更します。

また当日は、技術交流会の運営の補助を行いました。主に、交流会まででのスタートゲート制作の手伝いと、当日計測会のアナウンスを行いました。

今回、発見した改善点を直して、次の春のルネサスマイコンカーラリー競技会に向けて準備をしていきます。

メンバー感想

阪部佑磨 (機械工学科2回生)

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Advancedクラス初参加で、まだ知識面・技術面でまだ未熟な部分があり、科技高の方々から、一般の方々、そして先輩の三原さんのお力を借りて、当日マシンの調整からプログラムの構成等様々なご指摘を受け、マシンの対応にあたっていました。

午前は、試走があったのですが、ハーフラインプログラム等に様々な不具合があり科技高のコース前半での右ハーフラインで検出がうまくいかなく、それの改善にあたっていました。

また、当機はスタートバーの検出に使うセンサが壊れており、マシンの都合上センサ部分の交換ができず、プッシュスイッチ発進での走行に変更して当日のコースに挑みました。

そのため、当日を迎える段階から不具合がかなりあり、問題にあたっていました。

また、読み取りの際の角度調整にあたり、三原さんからご指摘を受け、当日プログラムのサーボの角度調整を変えて当マシンで動くように調整にあたっていました。その様子を動画で撮影しましたので添付しておきます。

[サーボ角度調整.MOV]

そのような感じでお昼からの予選・本選へは対応していました。

午後1時から予選が始まり、Basicクラスの皆さんから、Advancedクラス、そして、一般クラス・画像処理クラスと予選が行われました。予選一回目、発進するかと思いきや、まさかのビープ音!

どうもプログラム上のPushスイッチの部分が編集の際上書きしてしまい、反応しなかったようです。そして2回目の予選がその後行われました。今度こそ動くかなと思いきや、基盤のLEDが光らない……。

と。2回目も発進すらできませんでした。敗退してしまいましたが、そんなことよりマシンの部分の不具合が気になりました。どうもマシンから異臭が……。調べてみると、速度調節に使うロータリエンコーダの配線部分の信号線の一部が切れてショートしていました。すぐに電池を外しまして、処理しましたが、いろいろと当日、問題に直面してしまいました。

技術交流会では、その後本選が行われ、各クラス、準決勝、決勝と駒をすすめ、ハイレベルな戦いを観戦しました。一般クラスの方になると、さすがベテランと、予選からタイムを縮め、高難易度のタイムをたたき出されておられました。今回の技術交流会では、大会としての名目だけでなく、技術交流として科技高の中井先生から科技研の方々、先輩の三原さんから、おおくのマイコンの専門的な内容をお教えいただきました。そして、ルネサス社の近野さんが紹介してくださった新型画像処理システムは、三村さんの機体でよく目にしていたのですが、あまり中身の内容については詳しく知らなかったのでひとつの知識として得ることができたと思います。

夏の大会に向けて、参加させていただきましたが、まだ時間があるにしても、もうあっという間なので、ピッチをあげてマシンの製作およびプログラムに携わっていきたいです。今回のマシンは、先輩の藤江さん、三原さんのお力を借りて調整したマシンだったので、新たなマシンを作って夏の大会に向けて部品から選定してやっていこうと思います。三村さんもあと一か月後の3月末にルネサスの大会を控えているので、加工部分に関しては、レスコンのマイコンカーキットで一から加工・旋盤・電子回路を学んでいきたいです。

大会の様子を写真・動画で映しているので添付しておきます。

スナップ

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