第17回レスキューロボットコンテスト予選大会のレポート

2017年6月25日に大阪府立北大阪高等職業技術専門校で開催された第17回レスキューロボットコンテスト大阪予選に自由工房レスコン班から「救命ゴリラ!!」が参加しました。今大会より、ロボットを会場へ前日に搬入する規定となったため、搬送時間を考慮した開発スケジュールが必要でした。

残念ながら、当日はロボットが満足に動かず0ポイントでした。しかし、大阪予選、東京予選の全22チーム中ポイントを獲得したチームが12チームしかなかったため、書類審査のアイデアが評価されチャレンジ枠として本選出場権を獲得しました。

メンバー感想

千葉 到 (工学部 電子機械工学科 2年)

ロボットは予選当日になっても完成していませんでした。競技直前になってもまともに動けるロボットが1台もないという状況でした。

競技ではロボット1台が動きました。しかし、ゲートに電光掲示板とTPIPのケースがぶつかって電光掲示板が落ちてしまう事態が発生しました。

また、ロボットが旋回した際にTPIPの電源のバッテリーが落下してしまいました。

当然ながら競技ではダミヤンを1体も救出することが出来ませんでした。結果は総合ポイント0ポイントという結果になりました。

一番の原因はロボットが完成せず練習の時間も全く取れなかったことです。私自身の反省点は、もっと早く帰らずに加工を次々にいくつもやれば良かったという点です。

改善策は金曜日や長期休暇の時は夜8時30分頃まで残って加工をすることです。

予選は無理だと思っていた本選出場という結果になりました。ロボットが1体動いた点と書類の評価が高かったのが理由だと思います。

本選では、最低ダミヤンを1体救出・搬送出来るロボットを作るのが僕の目標です。

そのために、加工と電光掲示板のカバー作りをやっていきます。

船木裕斗 (工学部 電子機械工学科 2年)

現地での行動内容としては、ロボットの運搬に際して分解されたロボットの「車体ハード部分の組み立て」と「配線、基板の配置と接続」を主に行いました。

車体ハード部分の組み立ては、二号機を梱包していたダンボールに大きなものを準備できなかったため、時間を要する作業となりました。

大まかにはアーム部分や枠組みなど、三か所に分解していました。これらを取り付け、大会運営側からのロボット点検に合格することができました。

配線、基板の配置と接続は、モータードライバや配線一本単位で分解しており、すべての取り付けにはハード部分同様に時間を要しました。

ここまで分解していた理由としては、断線などの不測の事態をできるだけ避けるためです。

これらの取り付けに時間を要したため満足いく結果を出せませんでした。しかし、自分が参加申込時に提出した資料の評価により、本選に出場することができました。

自分は、予選までの準備期間は自由工房への出席率が低かったです。そのためあまり加工作業等に参加せず、やるせない思いをすることになりました。これから一か月かけて、予選と同じ失態をしないように自ら加工に取りかかりたいと思います。

池田拓矢 (工学部 電子機械工学科 1年)

自分は、一号機と二号機のタイヤを制作しました。

材料は自由工房においてあったゴムとプラスチック製のホイールです。定規でホイールの横幅を計り、それに合わせてゴムを切り、さらに、巻いたときに切ったゴムがぴったりになるように調整して接着剤で貼り付けました。直径150mmになるまでゴム貼りを繰り返しました。

反省としては、タイヤを作るのに時間がかかりすぎたので、今度またタイヤを作ることになったら市販でタイヤを購入するか、円形のアクリル板で代用にするほうがいいと考えました。

タイヤ制作に時間がかかりすぎて加工の方に参加できなかったので、なるべく加工の方に手がいくように気をつけていこうと思います。

小林立樹 (工学部 機械工学科 1年)

予選では、ロボットが故障などで動かなくなった時にリスタート位置までロボットを持っていくヘルパーを担当しました。

今回、2号機は通信機器の不具合で動かず、3号機も組立に時間がかかりすぎて動作チェックを行う時間がなく、動かすことができませんでした。

唯一動いた1号機は高さ制限ギリギリでスタートゲートをくぐり、ガレキ除去はできましたが、ダミヤンを救助できず、0ポイントという結果で終わりました。

今回の反省点を生かし、8月の本選に向けて頑張って行こうと思います。

松下詠一郎 (工学部 電子電気工学科 3年)

私の当日の役割は、TPIP管理者でした。 私はそのTPIPの無線での動作の確認を担当していました。

去年も同じ役割で出場していたのですが、ケーブルの不備があり試走の時は動作していたのに本番で動作しなくて悔しい思いをしました。今年は試走の時間を使って動作をしっかり確認して、その後、不備がないように管理していました。

本番では配線不良などのトラブルもありましたが、1台は動きました。しかし、ダミヤンを救助できずに終了し、救命ゴリラ!!は総合ポイント0点でした。

しかし、事前に運営に「どういうものを作るか」、「どういうコンセプトなのか」を書いて提出した書類が高評価を得ており、チャレンジ枠として本戦に出場が決定しました。

反省点としては、残り期間が短くなるまで電光掲示板の作成にかかりきりになり、配線の作成をギリギリになってしまいました。

他の人にも協力してもらい作成していたのですが、電源とGNDが逆の配線が作られていたりしたので、結果的に余計な手間がかかってしまいました。

電光掲示板をずっと作製していたのですが、大会がはじまる1分前に配線がとれて応急処置をしようとしたところ、ショートしてしまい二度と使えないようになってしまいました。

電光掲示板を2パターン作成していたのでもう1パターンのほうを本戦までに増やす方針で製作していきます。

コンフィグを今年はまともに触れていなかったので、本選までにしっかりロボットが動くようにしていきたいと思います。

中野敬五 (工学部 電子機械工学科 一年)

予選では、カメラ役として参加しました。

予選会場はかなり広く約200人近く入れるスペースがありました。

そこで私は他大学のロボットを撮影してました。最初はテストランがあり、各チームが作り上げたロボットを自由に動かしていました。

予選の時間制限は8分でした。自分としては8分はとても長いと思っていましたが、実際に予選を見ると短いとわかりました。

私はまだ1年なので先輩たちの手伝いしかできませんが、来年は自分で作り上げたロボットでレスコン大会に出たいと思いました。

佃直弥 (工学部 電子機械工学科 2年)

大阪予選競技会に参加したチームは16組でした。私たち「救命ゴリラ!!」は、第8競技目にレスキュー活動を行いました。

競技では3台のロボットのうち1台しか操縦ができない状況でした。開始からゲートを通るまでに時間がかかり、またアームの関節部分が一部曲がらないなどの問題が発生しました。レスキュー活動を行えないまま競技時間が終了してしまいました。

私は今回操作等のメンバーには入れず、応援席にて競技中の撮影、荷物管理、運搬等を行っていました。

先日、予選結果が発表されチャレンジ枠に入ることができ、本戦への参加が決定しました。本戦では多くポイントが取れるように機体の修復改善の手伝いをしていきたいと考えています。

山田秦也 (工学部 電子機械工学科 2年)

救命ゴリラ!!の予選は総合ポイント0ポイントという結果になりましたが、チャレンジ枠に選出され本選への出場が決定しました。

予選では、1号機のオペレーターを担当しました。

1号機の状況はアームに搭載していた4つのモーターの内1つが原因不明の制御不能となり、アームが伸びすぎた状態のままベースゲートを出でしまい私有地侵入のイエローフラグの危険性があったので気をつけて操縦しました。

そのため、救助を待つダミヤンのエリアに行くまで、予想以上に時間がかかりました。その上、ベルコンのゴムベルトでのダミアン回収が上手くできない状況で、アームでのガレキ駆除をした段階で残り時間がなくなってしまいました。

今回は、設計担当していたベルコンや、3号機の子機の初期設計は3月中に終了していたのですが、実際に組み立てをしてからの調整時間がなく、機構のブラッシュアップまで手が回りませんでした。私自身TPIP3関連の通信・配線関連の作業をしなければならない状況だったので、操縦時に自分が設計したベルコンが原因でダミアン回収できなかったは悔しかったです。

今後、設計を担当する場合は、ブラッシュアップをする時間含めて余裕をもって作業を進めていかないといけないと強く感じました。

あとは、予選直前にロボットの配線作業を知っていたのが私と先輩の松下さんだけでした。予選当日は、操縦を担当していたのもあり1号機につきっきりだったので、3号機の配線作業を前日に大雑把に教えていた黒木君に任せてしまい、黒木君を混乱させてしまいました。

配線に関して、メンバー全員に数回に分けて技術を教えていこうと思います。

チャレンジ枠での本選出場ができたので、予選時と同じ反省を繰り返さないように1か月間作業をしていきます。

吉田昇 (工学部 電子機械工学科 2年)

救命ゴリラはポイント0で予選を終了しました。

動いたロボットは1号機のみで、2・3号機は動かすことができませんでした。2号は、本番当日の通信機器“TPIP3″の制御不良、3号機はコンパイルができなかったことが原因です。

僕は1号機のアーム作成を担当しました。当初アームのコンセプトは、家ガレキと床上のガレキ双方対応できるでした。

具体的には、四つのモータを使用し、「ハンドの開閉」「縦方向の移動」「奥行の移動」「アームの根元の回転」「並行リンクを利用した手首の平衡機構」の5つがありました。

「奥行の移動」「アーム根元の回転」は、十分に動かすことができませんでした。

大会でできたのは、「アームで床ガレキの角材を掴んで持ち上げ左に90度回転し離して床に落とす」の動きだけです。

反省点は大きく3つありました。

1つ目は、「奥行の移動」用モータが直前になって動かなくなったため、アームが横に伸びきった状態で終始活動することになってしまった。

2つ目は、アーム根元が不安定で傘歯車がしっかりかみ合っていなかったため、左90度しか回転できなかった。

3つ目は、設計ミスで、全体的に若干斜め下に平行移動してしまうことです。

この3点の改善策は次のように考えてます。

1つ目は、ギアがしっかり固定できていない可能性があるので、もう一度イモねじを締めなおします。

2つ目は、アームの根元をしっかり固定できるように改良します。

3つ目は、本選は間に合わないので、次回以降の反省点として生かしていこうと思います。

アーム全体の反省点としては、製作開始が大会の1か月前と遅すぎたのが大きいです。今後、スケジューリングに気をつけます。

他にも細かい反省点、改善点の詳細はありますが、本選に向けてできる限り改善を頑張ります。

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