「レスキューロボットコンテスト20×21」レポート

2021年8月8日、「レスキューロボットコンテスト20×21」が開催されました。自由工房からは「救命ゴリラRe」と「救命ゴリラ∀」が出場。救命ゴリラReが消防庁長官賞を、救命ゴリラ∀がレスキュー工学アイデア賞受賞しました。

大会URL:https://www.rescue-robot-contest.org/contest-2021/

「救命ゴリラRe」メンバー感想

伊吹 瞭汰(電子機械工学科4年)

3号機「玄武」は、比較的小さいサイズの機体で、探索しいち早く要救助者を発見、周囲の状況や要救助者の容態を確認すると共に、支援物資を届ける事を目的としています。
この際、不整地や坂道、段差を乗り越えやすくするためにクローラーを足回りとし、付近にある瓦礫を除去するためのアームを搭載しました。
内蔵している支援物資提供機構はモーターなどのアクチュエータを搭載しておらず、スペースを用意することでどんな機体でも使用する事が出来る機構を目的として制作しました。
私たち4回生は、昨年の代20回大会が新型コロナウィルスの影響で中止となり、参加する事ができず、最後の大会がその終わり方になる事が納得いかず、今年の大会に出場することにしました。
去年から制作していた1部機体をそのまま引き続き製作し続け、新規機体1機をつくり大会に向けて準備しました。
私は新規制作する3号機「玄武」の支援物資提供機構を制作を担当し、アクチュエータを使用しない、というコンセプトを守りながらクオリティを上げるための試作を重ねました。
今年の大会は残念ながら開催地に集まっての大会ではなく、オンラインにて各校の機体を動画を用いた説明と設定されたミッションをこなす事を審査対象とした大会になりましたが、去年のように全くの中止にはならず、無事に消防庁長官賞を受賞することができました。
目標としていた賞には届きませんでしたが、結果を残すことができて良かったです。
今回の大会で私たちは最後の大会となりましたが、この4年間積み上げてきた経験を多方面に活かせるように頑張っていきます。

塩田友紀(機械工学科4年)

ベストロボット賞の受賞を目指し、1号機、2号機、3号機の加工を担当しました。こだわり抜いた機構のため、数が多くなった部品の加工を行った。
上下に動き前後に傾く可変機構。アクチュエータを使用しない支援物資投下機構が特徴です。
新フィールドへの対策会議やオンライン開催に対する資料作りなどを行ないました。初めてのオンライン開催であったため実際の競技とは違った大会になりました。しかし、各チームのロボットに対する努力が見えて面白かったです。
来年度に向けて、後輩への引き継ぎのための講座を行う予定です。

武田 樹(電子機械工学科4年)

大会では、キャプテンを務めました。
三号機「玄武」は他の機体より小型で、ダミヤンの探索・発見とガレキ除去を目的として製作しました。アームは前後両方に対応することが可能で、アクチュエータ等動力を使用しない支援物資投下機構も搭載しており、チームコンセプトの「要救助者が安心できる救助活動!」の実現を目指しました。
今回の大会は、前年度に新型コロナウイルスの影響で開催されなかった大会に対するやりきれない気持ちから参加を決意した、本来卒業する予定だった僕たち4年生の最後の挑戦でした。チーム名にも前年度の悔しさを忘れないようにリベンジの意を込めて「Re」を付けました。私達が1年生の時、大会で受賞した先輩方にあこがれ、自分たちも同じように受賞を目指しました。
コロナウイルスの影響で活動時間の短縮を余儀なくされたため、自宅でできる作業と活動でしかできないことを明確にしました。その限られた時間の中で人手不足になることもありましたが何とか頑張りました。また2チームで出場したのですが自チームの作業も、もう一方のチームの作業も協力し合ってやり切りました。
新型コロナウイルスの影響により、本選会場での参加が困難になり全チームがオンラインでの出場となりました。オンライン参加はスピーカーがチームのプレゼンを行い、事前提出の競技動画を再生するというものでギリギリまで現地での参加を予定していた私達は必死になって動画を作成し、間に合わせました。大会結果はReチームが消防庁長官賞を受賞できました。これは私達のチームだけではなく両チームが切磋琢磨し得ることが出来た功績だと思います。
今回の大会で、スケジュール管理の大切さを改めて感じました。事前にできたことがまだまだあったと後悔していることもあります。それをしっかり後輩に伝えて同じ失敗をしないようにします。また後輩への技術継承や引継ぎなどが去年から全くできていなかったのでこの期間に徹底的に教えていきます。
最後の大会。結果残せてよかった!

友松竜太郎(電子機械工学科4年)

1号機「透輝」を担当しました。
透輝は、機体全体が変形して、機体の高さや傾きを変えることができる可変機構を搭載しています。レスキュー工学大賞を目指していました。
コロナ禍で活動時間が制限される中、設計や加工、配線をしました。
オンライン開催にはなりましたが、他チームのロボットが動いている様子を見ることができ、参考になりました。
今後は、後輩のサポートをしていきたいです。そのための引き継ぎ資料の作成などをしていく予定です。

水田一真(電子機械工学科2年)

今回は、スピーカーを担当しました。大会に参加して、ベストプレゼンテーション賞を取るのが目標でした
自由工房の先輩たちが作ったプレゼンを見たり、過去のベストプレゼンテーション賞を取ったチームのプレゼンテーションを見たりして、見やすいプレゼンとはどういったものなのか調べてみたりしました。
本番は、思っていたより緊張しました。
次回は、基板関係でロボットを作ってチームに貢献したいです。そのために基板の勉強をします

廣瀬 翔太郎(電子機械工学科1年)

今回は、大会の空気感などを経験し、次回以降の大会生かすために参加しました。
操縦した「隕鉄」は、人の指に見立てた救助アームで、被災者を優しく救助し、後ろの板で障害物を除去できるようにしました。
ほぼ毎日、自由工房に来て、操縦練習をしていました。
今回、大会がオンライン開催になってしまったので、会場の雰囲気などは感じることはできませんでしたが、他のチームのプレゼンの仕方や、ロボットの構成は見ていて参考になりました。
やるからには、レスキュー工学大賞を目指してロボットの加工や設計を勉強していきたいと思います。

「救命ゴリラ∀」メンバー感想

三原 晟(電子機械工学科3年)

3号機「トレス」には、3つのこだわりポイントがあります。1つ目は支援物資投下ができるカメラ付きアーム。このカメラで要救助者の症状をモニタリングできます。2つ目は、不整地を走破できるクローラー。3つ目は、要救助者を救出するベルトコンベア。体の一部ではなく全体を巻き上げることで負担を少なくし救助できます。
レスキューロボットコンテスト20×21で、私はスピーカーとロボットの製作担当として出場しました。私は2年前の前回大会で、1年生ながら出場しました。その時の大会の経験を活かし、2年ぶりである今回大会で賞受賞を目指して活動してきました。
具体的に私がチームでどの点で貢献したのかと申しますと、まず一つ目のスピーカーという役割です。スピーカーとは会場で観客に向け、チームや出動するロボットの機能などについてのプレゼンテーションを行うポジションです。私はこのプレゼンテーションを成功させるべく、伝わりやすいよう何度も原稿を作り直し練習に励みました。
また、ロボット製作面では、出場する3台の内の2台、3つの機構の設計製作に携わりました。
大会当日は、社会的なご時世もありオンライン開催でした。しかし本チームは臆する事なく3台全てのロボットが問題なく動作させることができ、私が担当したプレゼンテーションも無事に終わりました。
率直な感想といたしましては、達成感が1番大きかったです。1年生の時、当時の先輩から次期プレゼンテーション担当を任され常に緊張していたのもあり、一方チームメンバーと厳しい状況下の中なんとか最後まで走り切ったという気持ちが一番です。
例年の本チームは、3年の大会を出場を最後にチーム卒業がここ数年続いていたそうですが、今年の上回生のようにもう一年参加もまだ何も方針は決まっていませんが、挑戦するのもありではないかと個人的には思っています。今後の方針がどうなったとしても、このチームを今後も引き継ぐために直近では、下級生の技能向上のための技術指導などの面でバックアップをしてあげたいと思っています。

大久保 秀生(電子機械工学科3年)

2号機「UNI」は、足回りに履帯を4ヶ所搭載しており、それぞれが独立して動くことで簡単に旋回できる。今回は階段を登るために履帯の形をひし形にして、履帯ごと動かすことによって階段を走破する。

救助機構は、ダミアンを摩擦の少ない布ですくい上げ、上下機構により床から離す。車体の振動から守ることを目的としています。
足回りの研究をするために参加。具体的には機体の揺れの軽減・障害物の走破の理解を目標としていました。
ロボット製作にあたり、機械部品の選定、モーター選定、応力解析、工作機械による部品の作成(旋盤、フライス盤、NC工作機械、3Dprinterを使用)、CADの勉強をしました。
企業による大会の実現を経験し、私個人も企業に貢献できるように、良いものづくりを次回の大会でしたいと感じました。
今回の大会で様々な機体を拝見し、より良いものづくりができると思うので機体の解析をし、機体の軽量化・操作性の向上を目標とします。

中西雅也(電気電子工学科3年)

今回、リーダーを務めました。
1号機シーカーは、探索用ロボットです。特殊タイヤで階段を走破し、カメラ付きアームで要救助者を探索します。
2号機ユニは、救助搬送用ロボットです。4つのひし形クローラーにより、階段を走破し、ハンモックのような救助機構により要救助者への搬送時の衝撃を緩和します。
3号機トレスは、救助搬送用ロボットです。ベルトコンベアの救助機構、不整地を走破できるクローラーの足回り、支援物資提供が可能なアームを搭載しています。
今回の大会参加がチームの目標でした。出れた時には、何か賞を取ることを目標にしてしました。限られた時間で、できる限り機体の完成を目指して、みんなで協力して作業の分担をしたことです。
会場で大会を行うことができず残念でした。どこのチームも限られた時間で、機体を完成させていたのですごいなを思いました。
次回は、しっかり動くロボットで、確実にポイントを取り、何か賞を取りたいです。何度も操作練習をして、より細かいロボットの調整をしていきます。

長谷川 慧(電気電子工学科3年)

1号機シーカーは、障害物除去や探索、支援物資の投下を行うカメラ付きアームや、足回りには階段を走破可能の特殊タイヤを搭載した機体です。
2号機ユニの救助機構は、搬送時の衝撃を緩和するハンモック機構を搭載しており、布で優しくダミアン救助が可能です。
3号機トレスは、救助機構に昇降可能なベルトコンベアを搭載、障害物除去や支援を行うアーム、そして不整地を走破するためのクローラを搭載しています。
コンテストで賞を獲得するため、TPIPやMTDのケーブルの修繕と作成しました。
オンライン開催になってしまい残念でしたが、他のチームのロボットを見ることができとても良い経験になりました。
来年は、ベストロボット賞の獲得を目指します。そのために、TPIPなどの配線を勉強、配置の改善します。

安居優仁(情報工学科2年)

今回の大会で、デバイス管理を担当しました。各ロボットの操縦者に合わせて操作方法などを扱いやすいように作成しました。
短い活動時間で、ロボットを動作させるために必要な知識を独学で調べるなどを行い、また完成したロボットの調整にも力を入れました。
今回は、残念ながらオンラインでの大会となったが、自分にとって初めての大会だったため、他のチームの特徴やそれぞれのロボットの工夫点などが見ることができて良い勉強になりました。
今回、目標にしていたレスキュー工学大賞を受賞することができませんでした。来年は、受賞できるように今年よりも余裕をもったスケジュールでロボットの調整や認識に力を入れていきたいと思います。

村中雄紀(電子機械工学科2年)

レスコンには、人の役に立てるロボット作りをしたいと思っていたから、参加しました。
自分が担当したのは、2号機「ユニ」の救助機構です。布を使いダミアン(人形)をハンモックに寝ているような状態に回収し運ぶことで、要救助者の負担を軽減させる救助機構です。
短い期間で数度にわたって設計を繰り返し、現状自分に作成可能な救助機構を設計しました。
コロナで活動時間が限られている中でも、様々な工夫や発想を見れて良かったです。
来年の目標は、入賞できるような機体を作ることです。その為に必要な知識を集めることをこれからやっていこうと思ってます。

山﨑哲史(電気電子工学科1年)

レスキュー活動により多くの人の命を守ることができる、そのための基礎となるような大会であったため大会出場しました。賞を取るのが目標でした。
出場にあたって、チームメンバーと協力しロボット製作をしました。
1号機シーカーは、障害物除去や探索、支援物資の投下を行うカメラ付きアームや、足回りには階段を走破可能の特殊タイヤを搭載した機体です。
2号機ユニの救助機構は、搬送時の衝撃を緩和するハンモック機構を搭載しており、布で優しくダミアンを救助できます。
3号機トレスでは、救助機構に昇降可能なベルトコンベアを搭載、障害物除去や支援を行うアーム、そして不整地を走破するためのクローラを搭載しています。
大会では、他チームのロボットを見ることで色々なアイディアを知ることができ参考になりました。今回、実現できなかった事をできるようにするために、さらに研究・新規の技術開拓を行います。