知能ロボットコンテスト とは

開催時期:6月

競技内容

 知能ロボットコンテストは1990年に仙台で始まったロボット競技大会です。この大会の最大の特徴は、スタート時以外は人為的な操作を一切加えることなく、ロボットを使って決められた作業を所定の時間内に行い、獲得した得点を競います。
 競技は、対象物が単純なチャレンジャーズコースと、異なる形状を正確に扱う必要があるマスターズコースに分かれています。
 チャレンジャーズコースでは、競技時間内に、フィールドに散らばっている3色各5個のボールと、競技者に渡される1つの自由ボール、計16個をそれぞれ指定されたゴールに入れることを競います。
 一方、マスターズコースでは、競技時間内にフィールドに配置されたウォーターボトル、ボールピラミッド、缶、その他のボールに加え、自由ボールを含めた対象物をできるだけ多く運ぶことを競います。
 両競技に共通するのは、作業を遂行する際の技術性やアイデアの面、そしてロボットの芸術性を複数の審査員が評価することです。

面白いポイント

「知能ロボットコンテスト」の魅力的な点は、ロボットの形や作業の完遂方法に制限がないことです。
 まず、「知能ロボットコンテスト」のロボットは、規定の大きさ内に収まっていれば、機体の形や数に制限はありません。過去の参加者たちは、一切移動せずにボールを取ってゴールに入れるロボットや、ドローンを使って風力でボールをゴールに入れるロボットなど、奇抜なアイデアで製作されたロボットを数多く出展しています。
 また、奇抜なアイデアだけでなく、勝つために作成されたロボットもあります。その中には、複数のロボットを連携させて動かす非常に手の込んだロボットも多く存在します。
 そして、ロボットがボールを取るために使われるセンサや認識方法にも、製作者の個性が反映されます。超音波センサや赤外線センサ、カラーセンサなど、多種多様なセンサーを使用するロボットもある一方、全てのセンサをカメラ一つで処理するロボットなど、ロボットの形と同じく個性豊かな作品も存在します。
 このように、「知能ロボットコンテスト」は、非常に自由度が高く、自分のアイデアや得意分野を生かしながら、自由にロボットを製作できます。それに加え、ロボットを製作するための基礎知識を身に付けることもできる魅力的なロボコンと言えます。

得られるスキル

 知能ロボットコンテストを通じて、知能ロボットプロジェクトでは、ソフトウェアとハードウェアの両方の知識を学ぶことができます。
 ソフトウェアでは、Python言語を用いた画像処理技術や、ロボットに搭載するマイコンに関する知識、センサやアクチュエータを使うためのC言語を用いたプログラムなど、ロボットを動かすために必要なプログラムを一通り学ぶことができます。
 また、ハードウェアでは、3DCADを使用したロボット設計や、CNCや3Dプリンターなどの加工機の使用方法、各種センサを動かすための回路の作成方法など、ロボットを製作する際に必要な知識を学ぶことができます。