第31回知能ロボットコンテスト2019
2019年6月15日、スリーエム仙台市科学館にて第31回知能ロボットコンテスト2019が開催されました。自由工房からは、チャレンジャーズに大阪電気通信自由工房Aと大阪電気通信大学自由工房Bの2チームが出場しました。
ロボットデータ
大阪電気通信自由工房Aチーム「Heureka」
迫力を演出するために、原始的な投石機の仕組みを取り入れた。
センサーはカラーセンサー、光センサー、赤外線センサー、エンコーダーを使用した。
大阪電気通信大学自由工房B「SH4OW」
オムニホイールを使用しているので、全方位に移動が出来ます。
ボールを吸引器で、吸い取ります。
メンバー感想
福田 海渡(電子機械工学科2年)
大阪電気通信自由工房Aでロボットの設計、加工及びプログラミングを担当しました。
「圧倒的迫力」をコンセプトにしたヘウレーカは珍しい装備を搭載しています。
フォーク、そして投石器です。
これらの機構は時代錯誤のように思えますが、シンプル故にメンテナンス性に優れ、見るものを興奮させます。
しかし、代償にその巨体を有し、精度はいいとは言えません。私たちはその難点を克服するべく、多くの自動制御を導入しました。
足回りには、ライントレースと速度制御にゲインを最適化したPID制御を導入したため、安定した動作を行います。
さらに、足回りのエンコーダによって計算されたフィールドの絶対座標から、投石器の方向や出力が変わるというプログラムを搭載しているため、高精度化が可能になります。
ヘウレーカは外見の美しさや小さな問題解決にもこだわりを見せています。
デザイン面では自作のプリント基板や内部配線による配線の簡略化、3Dプリンタで製作したパーツで装飾を施しています。
技術面では超音波と赤外線の両方を使用し高精度化を図った測距センサーやライントレースの際の外乱を考慮し、裏面には通夜のない黒テープを張り付けています。
さらに、マイコンボードの負荷の軽減とピンの増設のためにマイコンボードを二つ使用してI2C方式で通信しています。
知能ロボットコンテストは芸術点やパフォーマンス性も点数に加味されます。そこで、私たちは「迫力」をコンセプトにロボットを製作しました。目標は技術賞をとることでした。
投石器のような機構でボールをゴールに直接投げ入れる仕組みにしました。シンプルですが、迫力があっていいパフォーマンスになりました。
試走台と大会本番の走行台では環境が大きく異なりました。その結果、自動制御を採用していたことが裏目に出てしまい、曲がり角がうまく曲がり切れませんでした。
結果は、予選敗退。しかし、投石器のような機構が特徴的だったのでデモンストレーションに招待されました。デモンストレーションではロボットが動く様子を最後まで見てもらうことが出来ました。
今回の大会で環境などの問題点が浮き彫りになりました。次回は環境に依存しないように設計やプログラムを見直す予定です。
また、画像処理を用いてマスターズコースへの参加も視野に入れています。
川瀬 宗一朗(電子機械工学科2年)
今回、私たちは3色のボールを取る「チャレンジャーズコース」に大阪電気通信自由工房Aで参加しました。今まで練習してきた場所と大会会場では、環境が大きく変わっており、上手く作動せず予選敗退となってしまいました。しかし、特徴のある見た目をしていたためか、大会終了後のプレゼンテーションに参加することができ、そこで本来どのような動作をするか紹介することができました。
次回参加する際の目標として、環境にあまり左右されないように設計などを見直して行こうと思います。また、今回は参加を見送った「マスターズコース」への参加を視野に入れ、画像処理や新しい機構を取り入れていこうと思います。
堤稜太(電子機械工学科2年)
大阪電気通信自由工房Bでは、プログラムと設計を担当しました。プログラムでわからないことがあったら、先輩に聞いたりして自分が理想とするプログラムの動きにできるだけ近づけました。
今回が初めての大会の参加になるので、自由ボールと競技用ボールを一個だけでもゴールに入れることが目標です。しかし、大会までにプログラムが間に合っていなかったのと、加工ミスにより四軸のホイールだったのですが、左右に動くための二軸の片方の軸が浮いてしまい、競技ボールが、置いてある場所まで移動が出来なかったのと、加工が出来ていたとしても、プログラムが間に合っていなかったので、今回の目標が達成出来ませんでした。
次回の大会の目標は決勝に行きたいと思っているので、今から設計をしていき、プログラムに十分な時間をとれるようにする。
後藤健吾(通信工学科1年)
今回は、観戦およびチームのサポートで参加しました。
大会は非常に楽しくまたいろいろなロボットが出ていたためとても参考になりました。自分のチームの結果は残念でしたが、他チームのいろいろな技術やボールを取る方法が知れてとても参考になりました。
来年は自分も参加する予定のため、今回の経験を参考に自分のロボットを作成していきたいです。